気になるけど、放っておくこと

光なしに闇は存在しない。どちらかが消えればもう片方もいなくなる。


人間にもあるのだろうか。2つで1つ、互いに反する性質を持っていて、どちらかなしに生きられないものが。

書いていて気がつく。これは、きっと、世間一般に言うのことだ。相手に対して「あなた無しには生きていけない」と思っていることが恋愛だと解釈しているが、その人にとって、自分と相手は光と闇のような関係性に近いのではないだろうか。


私には恋愛はわからない。家族無しには生きていけないと思っているが、家族に対して抱く感情は一般に恋愛とはまた別物だ。恋愛というよりむしろ慈しみ?それと少しの信頼でできた、そういう凪いだ海みたいな感情を、どのように表現すればいいか分からないけれど、恋愛ではないなぁという感じがする。


私にはがない。光にも闇にもなれず、その間でじっと息をひそめているだけの、弱くて脆い存在。

どこかにいるだろうか、私をこの隙間から救い出し、光や闇にしてくれる人が。

気になるけど、今は、放っておく。

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