第六話 僕達私達の日常です(真)~イカれた愛に首輪の贈り物~②

「よかったら、雨が収まるまで上がっていく?」


 と、綾瀬が言ってきてから数分後。

 場所は綾瀬の家――リビング。


 結局、直江は綾瀬の家で雨宿りをすることになっていた。

 というのも。


(悪いから、一度は断ったんだけど……まさか半ば強引に連れ込まれるとは)


 しかし、ありがたいことには変わりない。

 これでビチョ濡れにならずに済むのだから。

 なおかつ雨もすぐ止めば万々歳だ。


 と、直江はそんなことを考えた後。

 軽く周囲を見回す。


(ご両親はまだ帰ってきてないのかな? 綾瀬以外に人の気配がしないし……)


 なお、当の綾瀬は――。

 と、その時。


「直江、お待たせ。片付け終わったから、もう来ても大丈夫よ」


 階段を降りる音と共に聞こえてくるのは、綾瀬の声だ。

 彼女は直江の方までやってくると、そのまま続けてくる。


「せっかく女の子の家に上がったのだから、部屋にも行きたいでしょう?」


「いや……別にそんなこと考えてないですけど」


「こういう時は、恥ずかしがらなくていいのよ」


 と、直江の手を握って来る綾瀬。

 直江は半ば強引に、綾瀬の部屋へと連行されるのだった。

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