第2話 再会

薬が残り1週間しかなくなった。僕は地元の病院を探すことにした。

タウンページを見て実家から少し離れたクリニックに決めた。予約制なので電話予約した。僕は今は自宅療養をしている。両親との会話はほとんどない。自分の部屋で本を読むかパソコンをしている。

あっという間に時間はすぎ予約した診察の日になった。東京のクリニックはかなりいい先生だった。こちらの話をよく聞いてくれる先生だった。地元のクリニックではどうか緊張した。

少しクリニックと離れているが自転車で行くことにした。車だと薬の影響で眠くなってはいけない。クリニックで受付を済ませた。初診なのでいろいろと訊かれた。どっと疲れが出た。先生は変わり者のような印象を受けた。

帰る時に受付に行くと

「ひょっとして木村君。」

と受付の娘が言った。よく見ると同級生の三好小夜子だった。心臓を握りつぶされそうな衝撃が走った。

「ど、どうも。」

かろうじて言葉に出してその場を立ち去った。これが小夜子と再会した出来事だった。

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