第19話 ディアボロ

『ログイン1506年目。』


「ほう。なかなかやるなコイツ。ゴーレム部隊を前線に敷いてリッチ(スケルトンの魔法使い)は後方から魔法を放て!」

俺は今1層のボスと戦闘中だ。まあ銭湯中でもあるんだが。

あれから次々と配下(魔装での乗っ取り)を増やし今や1000を超える軍勢を操りボスを攻略している。


流石フロアボスだな。魔装を纏った配下が次々とやられてしまっている。

確かディアボロと言ったか。翼の生えた悪魔が魔物を蹂躙している。

あっという間に半分くらいまで減ってしまった。

どおれ、ひとつ鑑定でもしてみるか。


名前  ディアボロ

種族 上位悪魔

年齢 2761歳

レベル Lv2854

HP 20042

MP 18344

攻撃力 57201

守備力 42160

敏捷性 53146

魔力 64726

運 5421


スキル 空間移動、状態異常無効、精神攻撃無効


装備 悪魔の尻尾


「ふむ。消えたり現れたりは空間移動をしているわけか。さてどうしたもんかね。」布で顔を拭きながら思考する。


さて、これはどうかな。

ボスフロアに蜘蛛の巣のように魔力を張り巡らせる。

ディアボロの転移で魔力の糸が切れるのと同時にコボルト(犬の頭を持つ魔物)の剣が炸裂する。


「何だと?俺の転移先を把握していた、いやそれより今の攻撃は!?」


ディアボロのやつ驚いているようだな。俺が操っているんだ。出来るに決まっているだろう?ディスペア流!

コボルト部隊の繰り出すシューティングスターが次々と決まる。


「ガハッ!?何なんだお前たちは、その剣技、底辺の魔物ごときが何故使える!」


お前ら煽られてるぞ。

見せてやれ。

ディスペア流剣術中伝。


「クソオオオ!こんな雑魚共にこの俺がこのディアボロがああああああ!」

最後の力を振り絞り魔力を爆散させる。


「メテオストライク!」


空から降る数千の剣撃。複数の敵を想定した技だが10人のコボルトが打ち出すと広範囲攻撃となる!どこに逃げても無駄だぞ。

まあ仲間にも当たってるけどな。許せ。

ドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!


俯瞰で見ると爽快だな。


技の撃ち合いはこちらに軍配が上がったようだ。

ディアボロが切り刻まれ倒れている。


『・・・ディスペアダンジョン1層をクリアしました。クリア報酬が付与されます。』


ふぅ、のぼせちまうぜ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る