第28話 御守りの話とか

仕事の車に付けている御守り。

交通安全と厄祓いで2個付けている。

厄払いの御守りは半年で交換している。

何故か、それは通勤途中にある物件の影響だろう。

数年前のある日曜日、夜20時頃だったと思う。

普段静かな界隈を、サイレンを鳴らし、消防車と救急車、警察車両と、賑やかだった。

事務所に帰る途中にある、鉄筋コンクリート造4階建てで出火し、遠目にも火の柱が見えていたのを記憶している。

後日、近所のコンビニで噂好きな皆様に聞いた所、出火元の4階で、丸焦げになった遺体があったとか。

その建物の前が交差点で、毎回信号に捕まり停車する。

最初は気にならなかったが、ある時から限界に達したのか不明だが、『メキッ』と嫌な音が聞こえてきた。

一緒にある、交通安全の御守りは変化無し、厄除けだけ厚みが増している。

行き帰りで、そこの交差点を通過するが、都度御守りに負荷が掛かる。

なので、半年くらいで中の板が折れ、入れ物の袋も破れる始末。

この御守りは、あの事務所の親族の神社のモノです。

今では、御守り無しでは通りたくありませんね。

その後の火災現場は、利権問題があるようで、しばらくそのまま放置されていました。

少し不思議に思い、噂話をしていた方々に、再度聞き取りしました。

例の4階の仏さん、胸に包丁が刺さっていたそうで、事件の可能性もとで長引いているんだとか。

今年始めに、火災現場は撤去され、新しく鉄骨造4階建てが建ちました。

4階部分は、その土地を購入された夫婦が、自宅にして、階下をアパート形式にしました。

入居されて3ヶ月、奥さんがベランダから飛び降りた。

旦那さんもノイローゼになり、入院されたそうです。

地元の不動産会社が、入居者募集をしてたので、購入者がどうなったのか不明です。

今でも、あそこの建物には何かあるんでしょうね。

実際、事故の多い交差点ですから。


御守りの話のつもりが、随分と逸れた気がするけど、たまにはアリですね。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る