はい、人事部 給与厚生課です。Part Ⅱ

平 遊

第1話 源泉徴収票 と 支払調書

「源泉徴収票をください」


12月後半から3月初旬(確定申告用かな?)にかけて、よくある依頼。

通常、会社は【年末調整】を実施後に源泉徴収票を社員へ渡す。

渡す手段は様々だ。

源泉徴収票が電子化されている会社であれば、所定のシステムに入れば見られる、出力できるようになっているだろうし。

そうでないならば、自宅や所属宛に発送しているだろうし。

なので。


「源泉徴収票をください」


という依頼は、通常アリエナイ。

渡すべきものであれば、渡しているはずなのだから。


ところが、この依頼、良く入るんだなぁ、実に。

その多くは、


●電子化されている事を知らなかった場合

●既に発送されているものを紛失している場合


かな。

・・・・勘弁してくれ。

こっちの仕事を増やすんじゃない。


そして、一番紛らわしいのが。

【源泉徴収票】と【支払調書】を混同している場合。


会社から社員に支給された給与は、【給与所得の源泉徴収票】に記載される。

(退職金も同じく、【退職所得の源泉徴収票】に記載される)

ところが。

会社から【報酬】として支給されている金額については、【源泉徴収票】ではなく、【支払調書】という別の書類が発行される。


「源泉徴収票をください」


という依頼をしてきた人の【源泉徴収票】のデータが、いくら探しても見つからない場合がある。

で。

調べてみると、その人は【給与】ではなく【報酬】として金額が支給されている人、という訳だ。


頼むからさぁ。

依頼は正確にしてくれよ~。

余計な手間をかけさせるんじゃないっ!


と、イライライラ・・・・


自分が会社と雇用契約を結んでいるかどうかくらい、自覚しておけっ!


と思う訳です。


給与は、雇用契約を結んでいる社員に支払われるもの。

報酬は、雇用契約の無い個人事業主等に支払われるもの。


ザックリ言うと、こんな感じ。


ほんともう、勘弁してよね・・・・(私の年収の何倍も受け取ってるんだからさぁ)。


それから。

どちら(源泉徴収票 or 支払調書)にしても、


「急いでるんだよ、明日くれないかな、明日!」


とか言う人。

通常、依頼から一週間の期間を見込んでください、とお願いしているものの、まぁ、【至急】っていう人があとを絶たない。


何故【至急】なのか。

それは。


おんどれがギリギリまで放置しといたからやろがっ!


って人が、大半を占めている。

そんな輩のために、何故自分の仕事を一時中断してまで、最優先で再発行してやらねばならんのだ。


まぁね。

我々も会社員なのでね。

仕事だからやりますけど。

本音を言えば、


【至急の場合は別途1,000円いただきます】


とか、言ってやりたい訳ですよ。

そしてその手数料をプールしといて、我らみんなで美味しい物を食べに行くとか。


・・・・できたら、いいんだけどね・・・・ちっ。

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