カエルはぴょんぴょん
仲仁へび(旧:離久)
第1話
カエルはぴょんぴょん。
あっちへこっちへ。
移動するたびにはねていきます
元気に、元気に、はねていきます。
もっと落ち着いて移動しなよ。
他の動物達がそう言いました。
けれど、それは難しいです。
なぜならカエルは、ぴょんぴょん移動するように、体の構造ができているからです。
カエルはぴょんぴょん。
男の子も女の子も、みんなぴょんぴょん。
とことこ移動したり、つるつる移動したり、すいすい移動したりはできません。
だからカエルはいつもぴょんぴょん。
あっちへこっちへ、はねながら移動するのです。
もっと慌ただしくないように移動しなよ。
そう他の動物達が言いますが、それはできません。
それがカエルの歩き方だからです。
皆と同じじゃなくても、カエルはそんなに困りません。
いつのその移動の仕方なので、おかしいとは思っていません。
だからカエルは、言いました。
「これが僕なんだよ。それをかえる事はできないんだ」
「これが私なのよ。それをかえてしまう事はできないの」
最初からそうだったので、今さらかえる事はできません。
動物達はそれなら仕方がないと納得して、カエルの歩きかたについて指摘するのはやめました。
カエルはぴょんぴょん 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます