戯曲 ハサミムシ

ニド カオル

第1話 あの時助けて頂いたハサミムシです


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始めに(開演前の挨拶、諸注意に換えて)


 作者、幕前に登場し、一礼する。


作者 「本日は『戯曲 ハサミムシ 第一話 あの時助けて頂いたハサミムシです』に、ご来場いただき有難うございます。この作品は戯曲になります。お芝居やイベント等に関わった事がない方には、そもそも読み辛い、分かり辛い物かと思われます。

 また私にとって、この作品はカクヨムでの最初の作品になります。不慣れで仕様が分かっていない為、色々試しましたが、皆様の読書環境や文字サイズによって改行が崩れる場合が御座います。そうなると、とても読めたものでは御座いません。


 ですから大事な話をします。まずスマートフォンアプリのカクヨムでこの作品を読む事は熾烈を極めます。お手数ですが、safariやgoogle等のブラウザからカクヨムのサイトへアクセス、ユーザーの方はログインして下さい(因みにカクヨムは読むだけならユーザー登録もログインも必要ございません)。ブラウザ版なら整った状態で読めます。


 そしてビューワーの文字サイズ「小」を推奨します。「中」に合わせたかったのですが、今の私には無理でした。画面の端の方の

「ぁあ」という処を触ると、ビューワーの設定が出来ます。そこで文字サイズ「小」を選んでください。そして縦組み(縦書き)を推奨します。


 因みに文字サイズ「大」「特大」ですと改行が崩れ、読み辛くなるというか、書いた私でさえキーボード叩きつけけそうになりました。本当にお勧めしません。何卒ご了承ください。


 それでは間もなく開演いたします。是非最後までお楽しみください。」


 作者、退場。



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 登場人物


男   ・・・舞台であるアパートの一室の住人。糸井という名前らしい。

ハサミムシ ・・・黒尽くめの男。


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時と場 昼、アパートの一室


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 幕が開くと、アパートの一室。リビングで男が寛いでいる。

 黒尽くめの男(ハサミムシ)が、登場。寛いでいる男の様子をうかがう。


ハサミムシ「あのう・・・。」


 男は突然声を掛けられ、驚き、ハサミムシの方を見る。


男    「え?」

ハサミムシ「スミマセン、お邪魔致します。」

男    「君、誰だい?」

ハサミムシ「その、いや、怪しい物ではありません。」

男    「何処から入ってきた。」

ハサミムシ「玄関の扉の下の隙間から。」

男    「え、玄関の扉の下の隙間から・・・。」

ハサミムシ「はい。」

男    「えぇと・・・誰?」

ハサミムシ「申し遅れました。あの時、貴方に助けて頂いたハサミムシです。」

男    「あの時、貴方に助けて頂いた何て?」

ハサミムシ「あの時,貴方に助けて頂いた、ハサミムシです。」

男    「やっぱりハサミムシって言ったよねぇ・・・。」

ハサミムシ「ハサミムシです。どうしたんですか?」

男    「考えてる。」

ハサミムシ「何を。」

男    「頭のおかしい奴が、私の部屋に忍び込んだのか?それとも仕事のストレスでとうとう私の頭がおかしくなったのか?って考えてる。」

ハサミムシ「何、馬鹿な事言ってるんですか?大丈夫ですよ、安心してください。」

男    「ハサミムシだって言ってる奴に大丈夫ですよって言われて、安心出来ると思う?」

ハサミムシ「確かに、おっしゃる通り。でも、本当に大丈夫です。じゃあ、私の言ってる事が本当だ、間違いないって思えれば、安心出来ます?」

男    「ハサミムシだって言ってる奴のいう事を、本当だ間違いないって思えると思う?」

ハサミムシ「糸井さん、質問に質問で返さないでください。」

男    「うん、御免、パニクっちゃって。え・・・?何で、私の名前知ってるの?」

ハサミムシ「・・・表札に書いてありました。」

男    「ああ、そうか・・・。玄関から入って来たんだもんね。」

ハサミムシ「玄関の扉の下の隙間から。」

男    「ハサミムシとしては扉の下の隙間は大事な事か・・・。」

ハサミムシ「どうしたら信じてもらえるかなぁ。あ、でも、誰だお前は!とか言って私に殴りかかったり、 無理矢理追い出そうとしないって事は、思い当たる節あるんですよね?」

男    「そうなんだよ。思い当たる節あるんだよ。」

ハサミムシ「ああ、言わないでください。それを私、言い当てます。そしたら、ああ、あの時のハサミムシだって信じて貰えるんじゃないですか?」

男    「信じられるかどうかは分かんないけど、じゃあ、君が本当にあの時のハサミムシなら、ソレ言ってみてよ。」

ハサミムシ「ええと、じゃあ、まず、去年の秋口、残暑も終わって涼しくなり始めたころ。何月何日までは御免なさい。梯子状神経って時間とか数字難しくて・・・。」

男    「去年の秋口で充分だよ。何月何日かは私も覚えてないよ。」

ハサミムシ「場所は、糸井さんの職場の地下倉庫。奥の方、使わないデスクとか置いてる辺り。デスクとデスクの間の壁際の床。」

男    「なんで知ってるの?私しか居なかったんだよ。あそこパーテーションで防犯カメラも死角なんだよ。何で知ってるの。?」

ハサミムシ「糸井さんは、倉庫整理をして、お掃除をして、噴霧式の殺虫剤を撒こうとしました。殺虫剤を撒く前に私に気付いた糸井さんは、撒く前に私をゴミ箱にあったコンビニのビニール袋に私を入れてポケットに入れ、帰り道の公園に逃がしてくれました。」

男    「本当に何で知ってるの?」

ハサミムシ「私が、あの時のハサミムシだからです。」


 間。


男    「そうか・・・。君、あの時の。元気そうで良かったよ。」

ハサミムシ「信じて貰えましたか?」

男    「信じるよ。」

ハサミムシ「よかったぁ・・・。その節は、本当に、有難うございました。」

男    「私が君をビニールに入れて、帰りに公園に逃がした事は誰にも言ってない。それを知ってるってことは、君は本当にあのハサミムシなんだろう。しかし、そうなると・・・。私の部屋に頭のおかしい奴が忍び込んだ訳ではないって事だ。」

ハサミムシ「え?」

男    「って事は、やっぱり、仕事のストレスで、私の頭はどうかしてしまったんだな・・・。」(苦笑)

ハサミムシ「いいえ、違いますよ。」

男    「仕事のストレスなら、仕事中に見えればいいのに、何だって休みの日にこんな幻覚が・・・。」

ハサミムシ「私、幻覚なんかじゃないです!」

男    「だって、ハサミムシが人間の姿になって御礼言いに来るわけないじゃないか!?」

ハサミムシ「でも、ハサミムシのままで来たら『あ、ハサミムシだ』って踏みつぶされて終わっちゃうじゃないですか!?」


 間。

 糸井、何度か無言で頷く。


男    「どうして人間の姿になったの?」

ハサミムシ「だからハサミムシのままだったら『あ、ハサミムシだ』って踏み潰されて・・・。」

男    「そうじゃなくて、どうやって人間の姿になったの?」

ハサミムシ「ああ、人間の姿になる方法ですか?」

男    「うん。」

ハサミムシ「糸井さんの頭がどうのこうのって話はいいんですか?」

男    「あんな働き方してたら、いつかこうなると思ってた。そんな事より、ハサミムシがどうやって人間の姿になるかの方が気になる。」

ハサミムシ「糸井さん、鶴の恩返しとか、人魚姫とか、人間の世界では有名なんですか?」

男    「勿論知ってるよ。」

ハサミムシ「私は余り詳しくは無いんですが。

虫が人間の姿になる方法は、あんな感じだそうです。」

男    「ザックリ過ぎません?」

ハサミムシ「ええと、少し前からの経過を順序だてて話していいですか、その方が分かり易いと思います。」

男    「いいよ。」

ハサミムシ「糸井さんに、公園に逃がしてもらった私は・・・。」

男    「去年の秋から?少し前じゃなかったっけ?」

ハサミムシ「これぐらいが梯子状神経の限界です。」

男    「凄いのか駄目なのか分からんな、梯子状神経。」

ハサミムシ「計算とか、要点を纏めるのがめんどくさいんです。」

男    「めんどくさいのかよ。」

ハサミムシ「梯子状神経の弱点だってことです。」

男    「ああ、そういう事ね。」

ハサミムシ「公園に逃がしてもらった私は・・・」

男    「いいよ、聞くよ。」

ハサミムシ「運よく、冬ごもりをする仲間たちと出会い、穴を掘って春まで過ごしました。」

男    「一気に春まで進んだ。」

ハサミムシ「春になり、恋の季節。」

男    「ん?」

ハサミムシ「冬ごもりで出会った仲間の一匹の雌ハサミムシと、(照れる)その、上手いことやりました。」

男    「聞きたくねぇよ、ハサミムシの恋バナなんて。」

ハサミムシ「ああこれで、私のハサミムシの一生も終わるんだなと思ったのですが・・・。」

男    「え、なんで?」

ハサミムシ「あ、糸井さんは哺乳類でしたね。」

男    「哺乳類だけどさ、人間って言ってよ。」

ハサミムシ「皆さんがムシと呼ぶ、昆虫や節足動物のオスは、大半が交配を終えると死ぬんです。」

男    「そうなの?」

ハサミムシ「よく、カマキリやクモ、私達ハサミムシなんかも、交尾の後、雌が雄を襲って食べるなんて言いますけど、実際には珍しいケースです。襲われたんじゃなくて、交尾で力尽きて死んでるんです。」

男    「雌の傍に雄の亡骸が有るから、それを見た人間が・・・。」

ハサミムシ「そうです。ああ、交尾の後、雌に殺されちゃったんだって思うんです。」

男    「思いがけず、勉強になったなぁ。」

ハサミムシ「雌だって、交尾は命がけですからね。交尾の後、ひとしきり休むんですよ。そうしたら、さっきまで愛し合ってた雄が居なくなって、美味しそうな肉があるんです。」

男    「それ雄だよ。」

ハサミムシ「雌はこの後、卵を産まなきゃいけない。種によっては子育てまでしなきゃいけない。栄養が居るんです。」

男    「結局、食うんじゃねぇかよ。」

ハサミムシ「食べますよ。でもね、最初から雄を食おうと思ってはいない。そこは分かってください。」

男    「分かんないの?さっきまで愛し合ってた雄だって。」

ハサミムシ「梯子状神経。」

男    「つらいな、梯子状神経。」

ハサミムシ「ですからね、人間の世界と同じで、ムシの世界も、子育てするのはお母さんばかりで、お父さんは何もしない。って言われるんですけど、子供が産まれる頃にはお父さんはもう居ない事が殆どなんです。」

男    「場合によっては食われてるもんな。」

ハサミムシ「これを聞いて、人間のお父さんが、なんだよ虫の世界も男は子育てしないじゃないか。って思うのか、ムシのお父さんは、子が産まれる頃には死んでる。俺は子供との時間を大切にしよう。って思うのか、胸に前足をおいて考えてみてください。」

男    「うん(手を胸に置く)。って残念だけど、私、子供いなくてね。」

ハサミムシ「え?あの、失礼ですが、ご結婚は?」

男    「してるよ。してるけど・・・。」


 男、視線を部屋の隅へ、小さな仏壇に写真が飾られている。

 ハサミムシ、仏壇と写真に気付く。


ハサミムシ「あわわ・・・。失礼、致しました(土下座)。誠、申し訳ございません。命の恩人に対し、無礼の数々。このうえは、このハサミで、この腹を掻っ捌いて・・・。」

男    「いいよいいよ、気にしてないよ。なんで時代劇調なの?」

ハサミムシ「有難う御座います。いえ、その、人間の世界は何かあったら、こうやって謝るんだよと、教えられたもので。」

男    「結構、古い人だねその人。止めよう、話し戻そう。で、続きは?」

ハサミムシ「続き?」

男    「さっきの話の続きだよ。」

ハサミムシ「さっき・・・?。何の話でしたっけ・・・。」

男    「コレか?梯子状神経。」

ハサミムシ「スミマセン。これです、コレが梯子状神経の限界です。」

男    「雌と上手くいって、これで一生も終わりだと思ったって話の続き。」

ハサミムシ「凄い。やっぱり脳みそって凄いですね。梯子状神経では話を戻すとか不可能ですよ。」

男    「じゃあ、なんで去年の秋から話し始めるんだよ。」

ハサミムシ「ですから要点を纏めるのも苦手なんですよ。」

男    「ああ、どうすればいいんだ・・・?」

ハサミムシ「あの、やっぱりさっきの件、怒ってます?」

男    「怒ってないです。さっきの件は怒ってないけど・・・。また脱線しかけてるから、話の続き、もう何の話か忘れてないかい?」

ハサミムシ「忘れてませんよ・・・。」


 ハサミムシ、苦渋の顔をで、思い出そうとする。しばらくの沈黙の後。


ハサミムシ「伴侶と出会って、恋に落ちて。これで私の一生も終わりと思ったんです。」

男    「よし、凄いぞ。記憶を絞り出した。」

ハサミムシ「何故なら、多くの種のムシの雄は交尾の後、死んでしまうからです。」

男    「そうだ、そこまでは聞いた。その続きだ。」

ハサミムシ「思い出した。ここで糸井さんが『何で?』って聞いたから話逸れたんですよ。」

男    「私の所為だった。しかし、ここで言い争う気はない。脱線しちゃ駄目だ。続き。」

ハサミムシ「ああ、ええと、何でしたっけ・・・?」

男    「私の所為じゃなかった。」

ハサミムシ「ああ、そうだ。大丈夫です。ところが私は、死ななかったんです。」

男    「良し来た。」

ハサミムシ「雌が巣を作って、卵を産んでも何とも無かったんです。子供が孵化してもピンピンしてました。稀にその年の秋まで二回、三回と交配する丈夫な雄も居るんですが、どうやら私が、それだったらしいんです。」

男    「ラッキーじゃん。」

ハサミムシ「巣作りは手伝って、産卵はね、見られたくないって言うもんですから、巣の傍で待ってました。」

男    「巣作り手伝ったの?偉いね。」

ハサミムシ「結局それが、私が出来た最後の子育てでした。」

男    「なんで?」

ハサミムシ「卵が産まれたら、アイツ急に性格が変わって、卵に近付かせてくれないんです。」

男    「どうして?」

ハサミムシ「落ち着いて考えて下さい。もし糸井さんに子供が居て、ハサミを持った男が近付いてきたら。」

男    「近付かせないよ。場合に寄ったら、刺し違えてでも・・・。あ。」

ハサミムシ「ハサミムシの雄は子育てしたくても、出来ないんですよ。梯子状神経のアイツには、もう私は恋人には見えてなくて、子供に近付くハサミ持ったオッサンなんです。」

男    「ムシって大抵、雌の方が大きいし、攻撃されたら・・・。」

ハサミムシ「致命傷を受けたら、子供達のご飯です。」

男    「やっぱり。」

ハサミムシ「仕方なく、巣から少し離れた所に別の巣を作って、見守ってました。」

男    「子供に会いたくて?」

ハサミムシ「はい、暫くして、時折、子供たちが巣穴から顔を出したりするようになって・・・幸せでした。」

男    「同僚に別居の話を聞いてるみたいだよ。」

ハサミムシ「その頃には、ああ、こりゃあ私死なないなって気付いてたんです。」

男    「丈夫な個体だったって話ね。」

ハサミムシ「はい。ですから、その後どうするか考えました。」

男    「どんな選択肢があるの。」

ハサミムシ「驚かれるかもしれませんが、子供の巣穴に近付いて、アイツに襲われて子供たちに食べられるっていうのが、ムシの世界では一般的です。」

男    「お父さん可哀想すぎない?」

ハサミムシ「それが選択肢1。」

男    「選択肢2は?」

ハサミムシ「別の雌と恋をして、もう一度交配する。」

男    「おう、いいじゃない。哺乳類の世界ではそっちの方が一般的。」

ハサミムシ「人間のつがいは、基本的にずっと一緒じゃないんですか?」


 間。


男    「すみません。いや、人間はそうですね。そのぅ、哺乳類の話です。哺乳類は雄のリーダーが沢山の雌とっていう種が多いですよ。

そういう話です。私、哺乳類って言いましたよね。」

ハサミムシ「確かに哺乳類って言った気がします。」

男    「ほら、ね。あ、また話が脱線してる。選択肢1と2と、まだあるの?」

ハサミムシ「あるんです。選択肢3。」

男    「どんなの?」

ハサミムシ「クモの女王にお願いして、人間の姿にして貰う。」


 間。


男    「やっと来たね、本題が。」

ハサミムシ「そうなんですか?」

男    「ここからが聞きたかった話だと思う。」

ハサミムシ「じゃあ、随分長い無駄話を・・・。」

男    「いや、いいよ。それはそれで楽しかった。ハサミムシの生態とか、知れて面白かった。ググる事絶対ないし。で、何それ、クモの女王って?」

ハサミムシ「この辺り一帯のムシを支配しているジョロウグモです。」

男    「その女王はムシを人間の姿に出来るの?」

ハサミムシ「できるんです。」

男    「クモにそんな力が・・・。」

ハサミムシ「ただのクモじゃないんです。少なくとも、成体、大人のクモになってから三百年生きてるって話です。」

男    「三百年、アレだ。化け蜘蛛だ。

動物が異様に長生きするうちに人語を理解して

怪しげな力を身に着けて妖怪になるって奴だ。」

ハサミムシ「そう教わりました。人間界ではそういう伝承があるから、そう説明すれば信じて貰えるって。本当だったんだ。」

男    「最近は聞かないけど、私が小さい頃は普通に回りの大人もそういう事言ってたよ。クモが三百年かぁ・・・。」

ハサミムシ「なんでも、遠山の金さんを松方弘樹さんがやってる頃から生きてるって。」

男    「それ三十年前だよ。随分盛ってるなぁ。」

ハサミムシ「え?三百年じゃないんですか?」

男    「私が学生の頃だよ。松方さんの遠山の金さん。」

ハサミムシ「いや、三十年でもとんでもない昔ですよ。三十回冬を越すなんて信じられない。」

男    「ああ、そうか、君はムシだから。人間の感覚だと三十万年と三百万年みたいな感じか。」

ハサミムシ「まぁ、とにかく、女王は長生きして、とてつもない力を手に入れてるんです。」

男    「でも、どうして女王はムシを人間の姿に変えるの?」

ハサミムシ「よくぞ、聞いてくれました。それこそが、女王の愛なのです。」

男    「愛?」

ハサミムシ「愛です。」


 間。


男    「やっぱり、君どっかの宗教の人で、ウチに勧誘に来たんじゃないか?」

ハサミムシ「違います。誤解しないでください。」

男    「軽々しく愛とか言い出す奴が一番信用できないんだよ。(さっと何かのスプレー缶を手に取る)キンチョール!」

ハサミムシ「止めてください!本当に宗教の勧誘じゃないです。」

男    「本当に?(キンチョールを構える)」

ハサミムシ「ひゃあ・・・。」


 男、ハサミムシの様子を伺い。構えたキンチョールを元に戻す。


男    「分かったよ。」

 

 糸井はスプレー缶を置く。


ハサミムシ「私が、ハサミムシだって事は信じてくれてるんですね。」

男    「で、なんでムシを人間にするのが愛なの?」

ハサミムシ「人間の姿になれるムシには条件があるんです。人間助けて貰った経験がある事。」

男    「え?」

ハサミムシ「・・・(女王の真似の様子)人間に無償の愛を与えられたムシは、女王の力で人間の姿になれる。秋になるまでに、その人間に恩返しが出来たら、助けてくれた人間の願いをかなえたり、役に立てたら、友情や絆、愛が生まれる。それがこの一帯を統べるクモの女王の力の根源だ。秋までに人間の願いを叶え、帰ってこい。その時、築かれた絆や愛が深ければ、

お前はその後、ムシに戻るか、人として生きるか選ぶ事も出来るだろう。行け、ハサミムシ、愛を知り帰ってくるのじゃ。(女王の真似ここまで)というのが、女王から私に課された命なんです。」

男    「宗教の勧誘よりヤバい話になってないか・・・。」

ハサミムシ「は?」

男    「ええと、私と、君で・・・愛かい?」

ハサミムシ「変な意味に取らないでくださいよ。取敢えずお友達から。」

男    「変な意味にしか聞こえないよ。」

ハサミムシ「とにかく私、今から別の交配相手を見つけたとしても、またあんな思いは嫌だなと。」

男    「辛いね、子供と別居するお父さんは。」

ハサミムシ「だったら、何か秋までに出来ることはないかと考えて。女王の話は冬ごもりの間から仲間に色々聞いてましたので、思い切って会いに行ったんです。」

男    「そしたら、助けてくれた人間に恩返ししろって・・・。」

ハサミムシ「はい。そういう訳で、糸井さん、恩返しに来ました。」

男    「突然、そんな事言われてもなぁ。」

ハサミムシ「なにか無いですか?何でもしますよ。紙を切るような用事無いですか?」

男    「いや、ないねぇ。」

ハサミムシ「じゃあ、こんなのどうですか?

糸井さん、気に入らない奴とか腹の立つ相手居ませんか?そいつの鼻の穴の間の此処、きゅきゅっと挟んでやりますよ。イテテ、イテテってなりますよ。」

男    「子供の頃、友達とふざけてやったけど・・・。」

ハサミムシ「え?気に入らない奴とか居ないんですか?」

男    「気に入らない奴は、いっぱい居るよ。」

ハサミムシ「じゃあ、そいつ等の鼻の穴の間の此処をきゅきゅっと・・・。」

男    「それはいいや・・・。」

ハサミムシ「なんでですか?」

男    「気に入らない人は居るけど、それはその人と私の人間関係の話であって、鼻の間をきゅきゅっとやって、それで片付く問題じゃないから。それに相手は別に犯罪者って訳じゃないから、そこまで痛め付けるのも・・・。いや、アイツ犯罪者かも知れんな。」

ハサミムシ「そんな悪い奴なら、挟んでやりましょうよ。」

男    「ちょっと待って。違う。たとえアイツが犯罪者でも暴力はいかん。」

ハサミムシ「暴力じゃないですよ。糸井さんは、何処かの影に隠れて、ソイツがハサミムシに鼻の穴の間の此処をきゅきゅってやられてるのを見てるだけです。それは暴力ではないでしょう?」

男    「君が振るっているのは暴力だろう?事件だよ。傷害罪になるぞ。」

ハサミムシ「そりゃ私がやってる事は暴力かも知れませんけど、私、ハサミムシですから。ハサミムシに鼻の穴の間の此処を挟まれたっていう不幸な事故ですよ。事件になんかなりませんよ。」

男    「私は君がハサミムシだと信じているよ。でも、今の君は・・・人の姿をしている。」

ハサミムシ「ああっ!」

男    「事件だよ・・・。警察沙汰になると思うよ。難なく君は逃げ遂せたとしよう。物陰でほくそ笑んでた私は疑われるぞ。逃げた君と共犯と思われるかも知れない。」

ハサミムシ「人の姿になったんだった。」

男    「つまりね、君その姿になった以上、もう人間に悪いことは出来ないよ。」

ハサミムシ「人の姿になるってそういう事かぁ。」

男    「分かってくれたかい。鼻の穴の間をきゅきゅっとは、やっちゃダメ。」

ハサミムシ「色々考えてた恩返しのシミュレーションの半分くらいが無駄になりました。」

男    「犯罪になるような恩返しは出来ません。なるほど、人間の世界で善行・・・善い行いをして徳を積んで帰ってこい、て事か。

なんか、女王が言ってる愛やら絆やらも分かる気がするよ。」

ハサミムシ「やっぱり人間なら分かるんだ。」

男    「何が?」

ハサミムシ「善い事をして、徳を積め、それが女王の望む愛の力だって言われたんです。ただ、私の梯子状神経では、その・・・徳とか愛とか実はよくわからないんです。」

男    「・・・。分かる気がするだけで、そんなの人間でも、分からないよ。」

ハサミムシ「え、そうなんですか?」

男    「いや、ダライラマとか、マザーテレサとかなら分かるのか・・・。」

ハサミムシ「誰です?太秦の俳優さんですか?」


 間。


男    「あのさ、君に人間界の事を教えた人が居るよね?」

ハサミムシ「勿論、その方に一通り教わりました。」

男    「女王じゃないね。」

ハサミムシ「女王は、長く生きてますけど、人間界の事はそこまで詳しくないと思います。」

男    「やっぱり。」

ハサミムシ「なんでですか?」

男    「君の言う事・・・結構偏っててね。その君に色々教えた人って私と同世代で、歴史というか時代劇好きなんじゃない?」

ハサミムシ「糸井さんと同世代って事はないと思います。」

男    「違うんだ。」

ハサミムシ「でも、糸井さんも御存知の方だと思います。」

男    「え?」

ハサミムシ「年に一度くらいは、お会いになってると思いますよ。」

男    「誰?」

ハサミムシ「そこの角曲がって行った先の、お稲荷さんのお狐様です。」

男    「マジか・・・。」

ハサミムシ「ええ、実はさっきは表札見たなんて言いましたけど、本当はお狐様に、教えて貰ったんです。お前を助けた人間は此処に住む糸井という者だ、って。」


 糸井、震えだす。


男    「え?じゃあ、あそこのあ稲荷様は本物の神様?」

ハサミムシ「本物って、当たり前じゃないですか。貴方たちの人間の神様でしょう?」

男    「いや、そうなんだけどさ。我々日本人はさ、神道、仏教が生活に染みついちゃって、逆に何ていうかさ・・・。」

ハサミムシ「信仰心がないんでしょ。」

男    「そんなことないよ。普段忘れてるだけだよ。」

ハサミムシ「それを信仰心がないっていうんですよ。」

男    「信仰心が無かったら、本物と聞いてこんなに怖いとは思わない。」

ハサミムシ「それは信仰心が無かった事が怖いんでしょう?」

男    「大丈夫かな?」

ハサミムシ「何がですか?」

男    「祟られないかな。」

ハサミムシ「この土地に人が済むようになってから、何千年も守ってきた方がそんなに小さい存在の筈がないでしょう。」

男    「まさか、神道の勧誘だったとは・・・。」

ハサミムシ「勧誘もなにも。信じてるんでしょ?生活に染みつくぐらい。」

男    「君を邪見にして、罰が当たったり・・・。」

ハサミムシ「そうあって欲しいとこですが、私、ハサミムシなので多分神社の敷地でぶん殴ったりしない限り、大丈夫じゃないですか。」

男    「ああ、アレか、神域ですから殺生はしないでくださいって、大きな神社とか書いてある奴。」

ハサミムシ「アレも、悪いことするなっていうよりは、此処にあるのは神様の物だから勝手に取るなって話みたいです。」

男    「で、あそこのお狐様が、時代劇が好きなの。」

ハサミムシ「暇が有ったら、街のご老人が飼ってる座敷犬に取り付いて、膝の上で時代劇見るのが最高だ、懐かしい。って言ってました。」

男    「そういう事か・・・。時代劇ってね、最近減っちゃってね。沢山見た世代だから、それで、同世代かなと思ったんだけど・・・。」

ハサミムシ「時代劇好きは合ってましたね。」

男    「時代劇好き以前に、その時代を知ってる方だったか。」

ハサミムシ「ええ・・・。あれ?何の話でしたっけ?」

男    「お狐様が時代劇が好きって話。」

ハサミムシ「その前。」

男    「お狐様から人間の世界の事を学んだって話。」

ハサミムシ「その前。私達何か大事な話してませんでしたっけ?」

男    「・・・いや。」


 間。


男    「大変だね、君も・・・(話を逸らす)お茶でも飲むかい?」

ハサミムシ「ああ、話、を逸らそうとしてますね。やっぱり大事な話してたんですよ。」

男    「そこは気付くのか、梯子状神経なのに。」

ハサミムシ「野生の感です。」

男    「人間は考えすぎるのかもしれんな。」

ハサミムシ「ええと、なんだったっけ?」

男    「お茶、入れるよ。」

ハサミムシ「ええと・・・うーんと・・・。」

男    「何か食べる?お徳用クッキー位しかないけど。」

ハサミムシ「え、クッキー?私、肉食です。けど興味あります。ああ、違う。気を逸らすような事を話しかけないでください。」

男    「いつもはどんなもの食べてるの?」

ハサミムシ「ダンゴムシ。止めてくださいって。ええと何の話だったっけ?」

男    「あのさ女王ってさ、美人なの?それとも何年も生きた化け蜘蛛って事は妖怪みたいなグロテスクな風貌なの?」

ハサミムシ「糸井さん、先程から、時折女王の事を化け蜘蛛とか妖怪と仰いますが、止めて頂けませんか。人間から見ればただの長生きしたクモかも知れませんが、私達、この辺りに住んでるムシにとっては女王なんです。」

男    「ああ、ごめん。失礼な事言ったね。謝るよ。」

ハサミムシ「分かって頂けたらそれでいいんです・・・。そうだ思い出した。女王だ。女王の命だ。恩返しさせてください。」

男    「女王の話をするんじゃなかった。」

ハサミムシ「糸井さん、恩返しされるのが迷惑なんですか?」

男    「迷惑っていうか、気持ちだけで充分だよ。」

ハサミムシ「願い事とか、欲しい物とか無いんですか?」

男    「じゃあ、例えば、アウディ・・・外車が欲しいって言ったら、どうやって手に入れるの?」

ハサミムシ「私が、バイトでもなんでもして・・・。」

男    「貰えないよ、そんなお金。」

ハサミムシ「どうしてですか?」

男    「君が汗水たらして稼いだお金で、アウディ買ったって、気分良く乗れないよ。」

ハサミムシ「そんな事ないんじゃないですか?

人間の世界だって、労働者から搾取したお金で

外車乗ってる人ばっかりじゃないですか?」

男    「外車乗ってる人、そんな人ばっかりじゃねぇよ。」

ハサミムシ「派遣会社だって、人に働かせて・・・。」

男    「しぃぃぃ!声がでかい。誰かに訊かれたらどうするんだ?」

ハサミムシ「今の、そんなに不味い発言ですか?」

男    「労働者を会社に紹介するって仕事は昔からあったんだよ。ただその人達の言い分を、あの時の国会が認めるっていう・・・。もう、いいその話は。そもそも、君が秋まで馬車馬のように働いたって、アウディは買えない!」


 間。


ハサミムシ「え、派遣でなく、正規採用されても買えないですか?」

男    「無理。」


 間。


ハサミムシ「聞いては居ましたが、この国の給料ってそんなに安いんですか?」

男    「だから、本当に気持ちだけで充分だから。君と女王と、お稲荷さんには申し訳ないけど、恩返しはいいよ。御礼を言いに来てくれただけで、本当に嬉しいよ。有難う。」


 間。


ハサミムシ「そうですか。」

男    「やっぱり、このまま帰ると女王様に怒られるの?」

ハサミムシ「私、今こうやって人の姿で糸井さんの目の前に居ますが、実体であるハサミムシの身体は別の場所に居るんです。」

男    「実体は別の場所って・・・何処に?」

ハサミムシ「女王の巣です。そこで女王の糸で作られた繭の中にいます。」

男    「え、それは・・・。」

ハサミムシ「女王の命に添えなかったり、途中で逃げたりした時は・・・。」

男    「食べられちゃうのかい?」

ハサミムシ「はい。それはいいんです。自然の節理ですし、女王に食べられるのは、自慢出来る位、名誉な話なんです。ただ、折角人間の身体を手に入れて秋まで生きれるのに、何も出来ないのが無念で・・・。いや、気になさらないで下さい。糸井さんのいう通り、こうして御礼が言えただけでも、良かったです。糸井さん、これからもムシに優しくしてあげて下さいね。では・・・。」


 ハサミムシ、頭を下げて、部屋から出ていこうとする。


男    「ちょっと待って。」

ハサミムシ「なんですか?」

男    「おかしいよ。」

ハサミムシ「何がですか?」

男    「命令に従えないから食べられるって、それはおかしいよ。」

ハサミムシ「そうでしょうか?」

男    「実体を人質にして、従わせて意に操るなんて非人道的だ。」

ハサミムシ「人の世界ではそうでしょうね。」

男    「まるで、渡航の為、借金した外国人を連れてきて、逃げられない様、その借金が返せない安い賃金で働かせるような話だ。」

ハサミムシ「何処かにあるんですね、そんな酷い国が。」

男    「外国から年端も行かない子供連れてきて、ちょんまげ結わせて回し姿で大怪我しかねない格闘技させて、強くなったら横綱審議委員会が、品位がぁ、とかぬかす連中と同じだ。」

ハサミムシ「糸井さん、横綱って言っちゃうと、この国じゃないってフォローできません。」

男    「おかしいよ。そんなのおかしい。」

ハサミムシ「気にしないでください。ハサミムシ一匹の話ですよ。」

男    「ハサミムシなのは信じる。おかしいのは私の頭かも知れない、けど君は、人間の姿をしてるじゃないか・・・。」

ハサミムシ「本当に優しいんですね糸井さん。」


 ハサミムシ、笑顔を見せると、再び頭を下げて出ていこうとする。


男    「待って。行かないで。」

ハサミムシ「え?」

男    「私はね、噴霧式殺虫剤を撒く前に、ハサミムシを見つけたら、公園に逃がす男なんだよ。」

ハサミムシ「知ってます。」

男    「帰ったらクモに食べられるっていうハサミムシを、そうですかって行かせるわけないだろ!」

ハサミムシ「え・・・。」


 間。


男    「気が変わった。恩返しして下さい。」

ハサミムシ「はい。」

男    「何かいい手はないか?君を救う。」

ハサミムシ「はい?」

男    「ええと、願い事っていうか、欲しい物とか言ったらいいんだよね。」

ハサミムシ「そうです。それを叶えるために来ました。」

男    「そうだ。秋まで、私の話し相手になってください。」

ハサミムシ「え?」

男    「そうしたら、私と友情や愛、絆が生まれて君は人間になれるかも知れないんだろ?」

ハサミムシ「はい。絆の深さ次第では・・・。」

男    「助かるじゃないか?取敢えず秋までは間違いなく。私は君を助けたい。お友達からお願いします。そこから、友情や愛、絆を深めていこう。」

ハサミムシ「なんか、変な感じがしますが、糸井さんがそれを望むなら。」

男    「よし、決まりだ。」


 男、手を差し出す。ハサミムシもそれに応え二人笑顔で握手する。



ハサミムシ「私、糸井さんのお友達になります。宜しくお願いします。」

男    「こちらこそ、宜しく。いやぁ・・・、なんか喉乾いちゃった。お茶入れるよ、今度は本当に。」

ハサミムシ「ああ、お構いなく。」

男    「友達ですから、遠慮なさらず。」

ハサミムシ「そうですね。頂きます。」

男    「そう来なくちゃ。」


 お茶を入れようと、男は部屋から出ていく。奥にキッチンがあるようだ。

そちらから声が聞こえる。


男の声  「お腹空いてない?お徳用クッキーは本当にあるんだよ。」

ハサミムシ「いいんですか?確かにお腹空きました。」


 ハサミムシは、自分の足元に何かを見つける。


ハサミムシ「あ、ダンゴムシだ・・・。死んでる。いやいや、クッキー食べるんだ。遠慮するなと言われたって、分をわきまえろ。でも糸井さんは、これを食べものとは思わないから、

遠慮もなにもないか。パクっ。」


 ハサミムシはダンゴムシを食べる。


男の声  「いやあぁ、でも今日で良かったよ。。」

ハサミムシ「どうしてですか?」

男の声  「昨日はさ、暖かくなってきたから、大家さんが業者呼んで一軒一軒、害虫薬撒いて行ったんだよ。薬で死んだムシを、他のムシが食べてもやられちゃう強い奴。」

ハサミムシ「え?」

男の声  「一応、触れるような所は全部拭き上げたから大丈夫だよ。」


 ハサミムシ、小刻みに震え始める。


男の声  「だから昨日だったら、こんな風にゆっくり話せなかったと思うな。」


 男、お盆にお茶とクッキーを用意して戻ってくる。

 ハサミムシが、口から泡を吹き倒れている。


男    「ハサミムシ君!ハサミムシ君、どうしたんだ?ハサミムシ君しっかりしろ!嘘だろ。どうしたんだよ・・・。折角友達に・・・。ハサミムシ君!ハサミムシ君!・・。」


 男の声が聞こえ続ける中、暗転。

 幕。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


後書き(終演後の挨拶、カーテンコールに換えて)


 作者、幕前に登場し、一礼する。


作者 「本日は『戯曲ハサミムシ 第一話 あの時助けて頂いたハサミムシです』に、ご来場いただき有難うございました。

 本来なら、ここで役者陣によるカーテンコールになる筈ですが、こういった形態の為、私自身によるご挨拶でお許しください。また、ちゃんとした後書きも付け加えたい処なのですが、何分、カクヨム初めての投稿で、公開してみないと一体どう表示されるのかも、現在分かっておりません。

 という事で、一旦ここで〆させていただきます。公開後確認して、後日、本編中の修正や、もっと後書きらしいものを追記することになるかと思います。その時はまたご覧頂ければ幸いです。

 本日は本当に有難うございました。」


 作者退場。



戯曲 ハサミムシ 第一話 「あの時助けて頂いたハサミムシです」 終。

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戯曲 ハサミムシ ニド カオル @nidokaoru05

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