田原総一朗先生にお訊ねしたい世界情勢

佐藤子冬

田原総一朗先生にお訊ねしたいです

 田原先生は現在のロシアによるウクライナ侵攻をどのようにお捉えでしょうか?

 私見を申しますと此度の戦争の背後に中華とイスラエルの対立が見え隠れする気が致します。

 米国は元々経済の半分がイスラエル民族によって占められているのが現状です。

 

 それに挑戦しているのが中華と言う新冷戦の構図となっております。

 中華はイスラエルに対抗する為にウイグル弾圧を深めながらも世論を操作し、その影響力は遠く欧州にも及びます。中華はロシアと合わせると空軍戦力が米国と同格になるとの試算も出ています。


 そして米国は中東諸国の恨みを買っています。

 おそらく、今後中華はロシアとの同盟を堅持し、中東への干渉を深めていくと思われますが、先生のご意見を賜りたい限りです。

 

 共産主義とイスラム諸国が同盟を結ぶことは巨大な軍事国家群を形成しかねない。

 無論、米国の興した工作活動によってイスラム世界の覇権を狙う為に国々は分裂しています。

 サウジアラビア王国、トルコ共和国はお互いに対立しながら米国との同盟関係を維持しています。

 他方、シーア派の一大拠点であるイランは反米です。

 又、スエズ運河を担っているエジプトも軍事力の面から視て侮れるものではないかと思われます。

 トルコ共和国は中華のウイグル族弾圧に対し、非難声明を挙げた国で有名でありますが、同時にクルド民族の独立国家を認めない姿勢を明らかにしています。

 かつてテロリズムとの闘いで米国が頼りにしたのがクルド民族でした。

 しかし、米国の撤退により残ったのは両民族の米国に対する不信でした。

 今回のウクライナ情勢では米国側に立っていますが、その後の予測は出来ません。トルコ共和国の姿勢次第で北大西洋条約機構は地中海での勢力後退を与儀なくされます。

 

 しかもこれらは中華の一路一帯の中に組み込まれていますから当然ながら何等かの干渉が中華から来ると予測出来ます。中華とイランが密約同盟を組むこともあり得ない話ではない。

 中華は既にギリシャを手中に収めており、その結果欧州連合はウイグル族弾圧に対して積極的に出られない状況にあります。


 そこにウクライナ侵攻です。ウクライナは鉄鉱石、石炭の一大産地であり、原子力発電所も多く保有しています。そして、世界有数の穀物地帯でもあります。

 中華からしても欲しい資源ではあります。しかし、中華が表立って動くことが出来ない。

 そこでロシアの役割です。ロシアはかねてより北大西洋条約機構の東方拡大を危惧する感情を政府は抱いていました。要はウクライナが北大西洋条約機構や欧州連合に加盟する前に併合してしまえば良いと言う暴論。成り立たなさそうで成り立つかも知れない計画です。

 この侵攻を切っ掛けにロシアは国際金融ネットワークから弾かれている様に視えます。

 他方、暗号資産の活性化が視られます。暗号資産の大半は中華が牛耳っています。今の暗号資産の価格低下は欧米の投資家達の危惧から撤退を始めたものとも視えます。

 一時的に価格を下げていますが、その分を中華が投資する形になるかも知れません。つまり、中華は秘密裡の貿易でも暗号資産でもロシアを援助出来る可能性を秘めています。

 

 その結果、中華はどの様な形であれ、ロシアの援助が可能になるかと思われます。

 ロシアからすれば欧米企業が完全撤退する前に国内にある欧米企業の投資した資産を接収し、中華に輸出するか、新しく店舗経営して貰えば良いので外貨は手に入ります。

 中華からしてもサハリンなどで開発されたガス田を自国の投資なしで輸入出来る利点があります。

 そして、中華には耐用年数を超えたロシア産兵器に変わり、偽装した新型の兵器をロシアに売り込んで利益を上げる機会にもなります。

 つまり領国にとって利益を得る機会とも言えます。


 この構図は既に民主主義陣営と専制主義陣営の構図となるでしょう。


 田原総一朗先生にお訊ねしたいです。


 どちらが勝利すると思われますか? ウクライナでしょうか? ロシアでしょうか? 

 民主主義でしょうか? 専制主義でしょうか?


 この具申を以ってして終わりにします。


 先生、無理に答えなくて良いですよ。いつもお仕事でこういうことばかり話されていますからお疲れの時もあるでしょう。


 一介の電子書生の疑問に目をお通し下さったことに感謝です。


 ありがとうございます。


      ―了―

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