第17話 死神の鎌が刈り取る物は
◇◇◇◇◇◇
そこはゴブリンキングダムにあるとある建物内にて、一匹のレプゴブが1人の女性を襲おうとしていた。
「もっもう辞めて……!」
「ゴブゴブ!ゴブゴブブブブ!」
レプゴブはヤル気マックス、既に腰蓑の上からでも分かる程にサムズアップしている。女性は元からボロ布1枚しか着させられいないので最早逃れる術はないと思われた。
しかーーーし!その時その女性は目撃する。
レプゴブの背後、壁からヌッと現れた巨大な鎌を。そしてその鎌がかき消える、すると…。
「ゴッ!?…………ゴッゴブ………ゥ」
レプゴブは静かに死んだ、その足下には何故か転がるイッチモツが……。
そうっあのデスサイスのもっとも厄介な能力は即死攻撃。ヤツに急所を攻撃されたヤツはたとえその一撃を喰らって生き延びたとしても……死ぬ。
つまりレプゴブ、いやっ男はアレを、イッチモツをヤツに切り落とされると死ぬのだ。
「恐ろしい、流石は死神デスサイス」
魔王パワーでレプゴブの死に様を確認した、今後このゴブリンキングダムにはイッチモツを失ったレプゴブ達の死骸の山が出来るだろう。
ヤリチンに相応しい末路だ。
「よもやそんな能力まであるとは、デスサイスとは恐ろしい魔物だな」
「ふざけんな!そんな魔物になんて下らねぇ真似させてんだ!アホかお前ら!」
「あの恐ろしい鎌で、何で小さなゴブリンのアレを………」
ミーリア、たとえレプゴブ達でもアレが小さいとかダメだよ。本当に………ダメだよ。
未だにゴブリンキングダムには外から見た変化はない。それはデスサイスが霊体化して建物の中のレプゴブ達から始末していってるからだ。
ヤツらは知らぬ間に三十万のデスサイス軍団にゴブリンキングダムを侵食されていくのだ、フフフ……ッ。
俺達は今、魔王パワーで生み出した黒いモヤに映し出された映像。レプゴブ達の末路をゴブリンキングダムの外から見ていた。
「先ずは雑魚の掃除です、その後は既に隔離済みの城にいるレプゴブ達の主力を全滅させます」
「なる程、その時こそ我らの出番であると?」
「………その通りです」
「デスサイス軍団にそのままやらせた方が安全なのでは?」
「それはいけません、話に聞いたゴブリンキングの力が本物ならデスサイスでも倒せるかどうか」
「………囲んでボコれば余裕じゃねぇのか?」
うるさいよ、全部デスサイスにやらせると俺が活躍してミーリアに好印象を与える計画が頓挫するだろうが。
美味しい所は持っていくのがブサメン魔王なんだよ。
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