旅立ち

今日があなたと過ごす最後の日

そう思うと

あなたの身体を拭う手にも自然と力が入ってしまう

出会いは何年も前の春の暮れ

都会に揉まれた小さな僕を

大きなあなたは優しく包んでくれた

仕事が嫌で泣いた夜も

酔ってふらふらになった日も

彼女を連れてきたときも

あなたは静かに受け入れてくれた

今の僕が元気に過ごせているのも

いつもあなたがそばにいてくれたから

次の場所でも頑張るから

遠くなるけど見守っていてよ

そして次にここに来る人も

変わらず暖かく迎えておくれよ


今までありがとう

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