#61 花岡さん vs バッキー



 LHRで体育大会の出場種目を決めた翌日。

 早速お昼休憩に、クラス委員の八田さんが音頭を取って、リレーに選抜された4人と八田さんの5人で集まり作戦会議をすることになった。



 メンバーは


 花岡さん 女子バレー部で1年の時からレギュラーで運動神経は抜群。

 50m走は、過去に6.3秒を出したことがあるそうだ。

 そして、我が中学で1・2を争う程の美少女。


 鈴木くん 野球部で同じく1年の頃からレギュラーで運動神経抜群。

 50m走は、安定して6秒前半。


 ワラシ 集団行動が苦手な為、帰宅部だが運動神経は良い。

 本当は短距離よりも長距離のが得意だが、瞬発力が高く、卓球でその片鱗を見せた。

 50m走は、6秒台で本人もよく覚えていないらしい。


 俺 元陸上部でリレーのメンバー経験有り。

 50m走は、自己ベストは5.9秒。


 八田さん 自称チーム総監督。走らない。

 頭良いのでチームのブレーンだが、ポンコツ。





「まずは、走る順番から決める必要があるよね」


「重要なのは、スタートとアンカーかな」


「陸上部でリレー経験のあるケンピくんは、順番の案とかあるの?」


「うーん、みんな速いから、記録よりもキャラと経験で決めるのが良いかな。 1番は花岡さん、2番は鈴木くん、3番はワラシ、アンカーは俺かな。1番2番でリード作ってくれれば、後が楽だし」


「私がスタートなの!?」


「うん。花岡さん可愛くて身長あるから、他のチームへ与えるプレッシャーも大きいだろうし、スタートの緊張感とかで他のチームは結構キツイと思う」


「なるほどなるほど。私もミクちゃんがスタートが良いと思う!」


「じゃあ花岡さんが1番で俺(鈴木)が2番でオッケーかな」


「3番4番も問題なさそうだね。 それで練習とかはどうする?」


「花岡さんと鈴木くんは、放課後は部活があるでしょ? だからお昼休憩使ってバトンの練習だけはしておいた方がいいと思う」


「じゃあ、本番まで何回か練習しようか。みんなそれでいい?」


「おっけ」

「うん、わかった」


「まずは明日、1回確認の為にやってみようか」


「おっけー」



 こうして作戦会議は、問題無く終了した。

 因みに、ワラシは1度も喋っていない。




 作戦会議が終わった後、鈴木くんは用事があるとかで早々に離脱して、残った4人で雑談を続けていた。


 花岡さんとは、少し事務的な会話をしたことはあるけど、こうやってお喋りするのは初めてだ。




 花岡さんの容姿は、クリっとした瞳と顔のパーツがバランス取れてて整った顔に髪はセミショートの正統派美少女。

 イメージとしては、八田さんが優等生っぽい美少女なら、花岡さんは華やかなアイドルっぽい美少女。


 可愛いだけでは無く身長が高くスタイルも良いから居るだけで目立つし、スポーツが得意で普段から明るくて、八田さん以上の人気者だ。


 だから学校では、ブサイクな俺や地味なワラシとは正反対の存在と言えよう。




「ケンピくんと井上さんとは、こうやってお喋りするのは初めてだね」


「そうだね。 八田さんとは仲良しなんでしょ?」


「そうなんだよねー、ミクちゃん可愛いからね!女子でも憧れちゃうから」


「いやいやいや、シズカちゃんだってモテモテじゃん!」


「むむむ、糞ビッチ増える悪寒が」



 ワラシが花岡さんに向かって毒吐きそうな空気を察知して、ワラシに無言で首を振って「止めておけ」とサインを送る。



「っていうか、私たちのことよりも!ケンピくんと井上さんって、付き合ってるんだよね?」


「そうだね。でもあまり目立ちたくないから、人前ではあまり言わないでね」


「やっぱりねぇ! 二人とも空気違うもんね! 恋人同士っていうよりも夫婦? 阿吽の呼吸みたいな?」


「そうなの!私一緒に居ても平気で二人でイチャつきはじめるんだよ!昨日も邪魔者扱いされたし!」


「そういえば昨日の帰り、なんか罰ゲームやらされてたね。『フル勃起中』ってどういう意味なの?」



 花岡さんの質問に、ワラシがハンドおちんちんのギャグで説明し出した。

 ワラシが説明する横で八田さんが「ね?酷くない!?」とか言ってるが、花岡さんはツボに入ったらしく腹抱えてバカ受けしている。

 そしてワラシは、物凄く満足げに「ぐふふふ」とイヤらしい笑みだ。


 今まで花岡さんには近寄りがたい物を感じていたが、どうやら八田さんと同様で中身は普通の女の子で、シモネタも普通に好きな様だ。



「花岡さんって、普通にシモネタ大丈夫なんだね。 人気ナンバーワン美少女だし、俺たちと違い過ぎてずっと近寄り難かったのに、全然そんなことなかった」


「えー、私って近寄り難いの? 女子同士だと普通にシモネタとか言うよね?」


「だから私に同意を求めないで!私はシモネタ言わないし! シモネタはフミコちゃんが専門分野だよ!」


「シズカちゃんは初心のフリしたあざとい糞ビッチ。ケンピくんの前だからってカマトトぶっても化けの皮剥がれてるから既に手遅れ」


「相変わらず容赦ない!」


「私のケンピくんに抱き着いたこと忘れないから」


 ワラシはそう言って、立てた親指で首を掻っ切るジェスチャーをした。

 ワラシと八田さんのいつものやり取りを見て、花岡さんは相変わらずバカ受けしている。




 そんな3人の女子トークを聞きながら、俺は目を瞑って腕組みをして考え事を始めた。



 花岡さんが圧倒的人気を誇るのは、その容姿と身長高くてスタイルの良さがあるからと言えよう。


 見た感じだと、身長は165程度だ。

 足が長くてお尻もキュっとしてて、流石バレー部のレギュラー。

 そして、胸に関しては、ワラシ程大きくは無く、でも八田さんほど小さくも無い。身長高いから丁度良いバランスと言える。


 因みに八田さんは、身長は150後半。

 いつも背筋伸ばして姿勢が良いので、優等生っぽい雰囲気を醸し出している。

 あくまで醸し出してるだけで、中身はそうでもないのだが。


 おそらく花岡さんもそうなのだろう。

 みんなのアイドルという雰囲気を醸し出してるが、見た目に反して中身はシモネタ大好きっこなのだ。

 俺みたいなブサイクは相手にされないと思ってたけど、先ほどから普通に会話してるし。

 まぁ、八田さんと仲良しだからその八田さんのお陰で警戒心を持たれていないのだろうけど。


 しかし、八田さん、バッキーと来て、花岡さんか。

 俺は意図せずこの学校の美少女たちをコンプリートでもしようとしてるかの様だ。



 ふ

 ブサイクな俺がな。

 俺にはワラシ一人居てくれれば良いんだけどな。



 そんなことを考えて再び目を開けると、花岡さんがワラシの背後からおっぱいを揉んでいた。


「ナニこれ!?すっごい柔らかいよ! モミモミ止まらなくなるよ!」


「でしょ? フミコちゃんのおっぱいは病みつきになるの!」


「おいちょっと待て! 俺だってまだ揉んだこと無いんだぞ! 調子に乗るなよ花岡ミク!」


「えー、でもホント気持ちいいよ?」モミモミモミモミ


「シズカちゃんより花岡さんのが揉むの上手。教室なのにイケナイ声が漏れそう」



 わ、ワラシまで花岡さんのモミモミに飲まれようとしているだと!?


「八田さん!直ぐに止めさせるんだ!花岡さんのおっぱい好きなだけ揉みしだけ!」


「おっけー!」


 八田さんは俺の命令通り、花岡さんの背後に周り花岡さんのおっぱいを揉み始めた。


 しかし花岡さんは手を止めない。



 八田さんにおっぱいを揉まれながらワラシのおっぱいを揉み続ける花岡さん。

 ノリノリで滅茶苦茶楽しそうだ。



 やっぱすげぇぜ、花岡ミク。

 あれだけ自分も揉まれてるのに、全く手を止めようとしないとは。

 人気ナンバーワン美少女と呼ばれるのも伊達じゃないな。


 ワラシ程じゃないが、ここまで濃いキャラだったとは。




 その時、6組の教室にバッキーが現れた。


「みんなでナニしてるの?バカなの?」


「花岡さんが暴走してるんだ・・・俺たちじゃ止められない。頼むバッキー何とかしてくれ」


「はぁ、仕方ないね」


 バッキーはそう返事をすると花岡さんに近づき、流れる様な手さばきで花岡さんのスカートをまくり上げて下に履いていた短パンごとパンツをズリ下げた。


 もちろん花岡さんはワラシのおっぱいを揉む手を止めて、「きゃー!」って言いながら慌てて自分のスカートを押さえる。



 一瞬、花岡さんの半ケツが見えた。



「花岡さん!フミコちゃんはケンピくんのだからね!調子にのらないの!」


「ううう、ケンピくんにお尻見られた。千葉さん鬼!」



 バッキーすげぇ!

 あの花岡さんを一瞬で押さえこんだ。

 やっぱり腹グロマネージャーの名は伊達じゃないな。



 そして、漸く解放されたワラシは


「どうしようケンピくん。ケンピくん以外の人でビショビショに」


「大丈夫だワラシ。今日帰ったら上書きだ」


「ほ、ほんとに?約束だよ?」


「ああ、任せろ」





 花岡さんと交流を深めようとお喋りしてただけなのに、学校トップの人気者の恐ろしさをまざまざと目の当たりにしてしまったぜ。


 やはり、リレーの1番手を花岡さんにした俺の目に狂いは無かったってことか。







 その日帰ると、ワラシの部屋で二人きりになってからいっぱい上書きした。


 確かに、初めて揉んだワラシのおっぱいは滅茶苦茶病みつきになったが、二人ともトリップしてドハマリしかねないので今後はお互い自制することにした。


 ワラシは以前八田さんに揉まれてた時、修行僧の様な無表情の顔をしていたが、俺が揉んだ時は緩み切ってヨダレを垂らしていた。

 それ見て「これ以上は超えてはいけないラインだ」と自制することを決意した。










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