串を抜くように
破死竜
かつての、同僚Nさんについて
昔、勤めたいた会社に、
「私、上司から、”何をしているのかわからない人”と、言われたのよ!」
と愚痴を言って来た社員がおられました。
僕は、思いました。
(うん、その通りですね!)
その方は、要らん仕事を増やしてしまう方でありまして、
たとえば、人事部では、履歴書をトップである部長が見ていたのですが、
その前に、主任・係長・課長など、役職者全員が閲覧して、
しかも、その証明に押印をする仕組みを提案したり、
他にも、呑み会ならば、その席で、酔った勢いで社長を呼び捨てにしていた社員がいると、翌日になってからわざわざ告げ口したり、
また、仕事の帰りなどには、わざわざ女性専用車両に乗り込んでは、気づかずに載っていた男性の客を探し見つけ、
「ここ、女性専用車両ですよwww」
と、注意し、相手の狼狽する様子を眺めては嗤い、また、そのことを、翌日、
ちゃんと仕事をしている僕たちに、手柄のように吹聴なさる方でした。
たとえ、仕事が無くても、他の社員より長く会社に残り、
この場合もまた、当然、そのことを自慢しては、
「時間通りに帰ろうとする社員なんて」
と、若手社員を馬鹿にするところのある方でした。。
「あの人は、まるで、焼き鳥の櫛のような人だったなぁ」
そう思いながら、スーパーで買って来た、ビニールパックの焼き鳥を、
ビニール袋から出しました。
そして、お皿に移し替え、レンチンしている間に、箸と箸置きを取り出し、
温めが終わると、レンジから焼き鳥を取り出し、お皿の上に広げました。
串を持ち、箸で、鶏肉を、お皿の上に抜き取っていきました。
「あ・・・・・・」
串って、食べる時には、別に要らないじゃん。
串を抜くように 破死竜 @hashiryu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
エッセイ、他/破死竜
★3 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます