第三服 有乱寧波(弐)
ちなみに稽古とは「古きを
「まぁ、ええでっしゃろ。まちごうたらあかん訳やないさかい」
この辺り
「
カチャン!
予想していない声に急に呼ばれて手許が狂い、
この時間に
顕本寺は、和泉国の法華宗の中心で、
始まりは
「
「……なんや、まだかいな。えろう失礼したの。
半刻ほどして、稽古道具を片付けて水屋から出できたところに、
早足で廊下を振り返りつつ小僧が歩いていく。大分、
部屋に通されると、
「綾人、お駄賃や」
「おとやん、おおきに」
どうやら丁稚の小僧に見えたのは
「えらいことになりよったで」
声を
「そもそも、今回の遣明船はきな臭うての」
遣明船は、日本から明に派遣される朝貢使節を乗せた商船団である。春または秋に北東から吹く季節風に乗って出発し、
遣明船は三代将軍・足利義満が始めたもので、貿易を認めない明国に対し、朝貢することで貿易をしようというものであった。
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