第二服 同乳連枝(弐)
多呂丸の推察は間違っていない。乳母はここに留まらず、数日ののち国許に帰るのだ。これからは紗衣が千熊丸の乳母になるのだろう。
紗衣を二人に取られてしまうという一抹の寂しさはあるが、それ以上にこの睦まじく眠る二人の赤子が離れ離れにならずに良かったという不思議な感情が多呂丸の心を占めていた。
志郎丸が生まれた
大騒動の発端は
践祚とは、皇太子または皇太弟・皇太孫などの皇位継承者が皇位を受け継ぐことを云う。即位の礼が国の内外に知らせるのに対し、践祚の儀とは「
その戦国の世にあって幕府を支える細川京兆家との仲違いである。元々、高国は積極的に義稙公を擁立したわけではなかった。大内義興の軍勢と戦って敗れることを回避するために、疑り深く馬の合わぬ
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