第二百九十七話 空と天使班とムカデ駆除②
(っ……もう間に合わない!)
ならばすることは一つ。
それは――。
「魔眼『王の左目』!」
直後、全ての時間の流れが緩やかになる。
空のレベルがあがったからに違いない。
飛んできていた粘液はほぼ完全に、空中で静止している。
だがしかし。
空のするべきことはここからだ。
「魔法 『ブラックスミス』!」
左右の手にそれぞれ作り出したのは、片手剣である。
空はすぐさま辺りを見回し――。
(防ぎきれないのなら、斬りはらう!)
飛来する全ての粘液に斬撃を叩き込む。
途中、石化した片手剣が何度も折れるが、『ブラックスミス』を使う空には関係ない。
また新しい片手剣を作り出せばいいだけなのだから。
「ラストっ!」
空は撃ち落とした粘液の数は合計三十二。
つまり、単純計算――周囲には同数のムカデ怪人が居ると言える。
(ちょっと思考が胡桃っぽいけど……全員、僕の経験値にさせてもらいますよ)
空は石化していた片手剣を再度作り直す。
そして、周囲の怪人の位置を改めて確認するのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます