第5話
学校生活はすごく嫌だったけど、私がここまで頑張れたのは全て家族の支えがあったからだ。
母は料理がとても上手で仕事をしてなった為、家に帰るとおやつを作って待っていてくれた。
そんな母が大好きだった
父が仕事から帰ってくると皆んなで一緒にゲームをしたり学校の出来事を話したりみんなが理想とする良い家庭だった。
そんなある時、夜中に大きな声で両親が喧嘩をしていた。
私は、喧嘩をしているところなんて見たことなかったのでびっくりしてすぐに祖母と祖父の部屋に行き助けを求めた。
弟たちはすごく泣いていて私はお姉ちゃんだから泣いてはいけないと思い必死に宥めた
祖母が来てくれたので喧嘩はおさまり両親と祖母はリビングに行き大人だけの家族会議が開かれた。
なぜ喧嘩になってしまったのかわからないままその日の夜は眠りについた。
次の日、学校だったためいつも通りの時間に起きると母はいつもと変わらない様子だった。
それは、祖母も同じでいつもと変わらなかった。
そんな二人を見てすごく安心してしまった。
今考えてみるとそれは、子供の前だからいつも通りにしていただけだったのになぜあの頃気づかなかったんだろうと思った。
でも、それは大人として当たり前なことだと思う。
私もいつか子供ができたら旦那さんと喧嘩になっても子供に心配かけないようにいつも通りに接すると思う。
話が逸れてしまったが
私はここまでただの喧嘩だと思っていたけど全然違かったということに後からになって気づく。
夏休みに入り
毎年、夏休みになると従兄弟が毎日泊まりに来て一緒に宿題やったり
外で遊んだりしていたのですごく楽しみだった。
だが、今年は違った。
私と弟が従兄弟の家に泊まりにいくことになった。
それはそれで楽しかったし、それを不思議に思うこともなかった。
たまに家に帰りたくなる時もあった
そういう時は我慢せずにちゃんと伝えて家に帰った。
家に帰るといつもの家なのになぜか違うように感じてしまった。
夜になると父が帰ってきて2階にいた母の元へ行った。
2階からすごく大きな物音と怒鳴り声が聞こえてきた。
祖母もすぐに2階に行った
弟たちはすごくびっくりしていたけど
こんなに喧嘩している親に不思議な気持ちになった。
私は2階に行ってなんで喧嘩をしているのか気になったので、こっそり階段を登った。
なぜ、こっそり行ったかと言うと私は聞いてはいけない話をしていると思ったからだ。
夏休みに従兄弟の家にずっと泊まりに行かないといけないのも、泊まりにいく前に大きな喧嘩をしていたのも子供ながらになぜかおかしいと思っていた。
私は、2階に行って部屋のドアが開いていたので階段に隠れて座って話を聞いた。
話の内容はお金の話だった。
ただのお金の話ではないと言うことを知るのは数日後だった。
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