第4話
男の子は学校が終わると学童に行っていた。
学校を出て校庭の脇を通り信号がある。
その信号まで一緒の道だった。
たまたま学校を出るタイミングが一緒になった時私は少し急足でその信号まで行っていた。
ある日たまたまその男の子が信号のところで友達と話していた。
私は信号を渡りたいけど渡れず男の子が去るまで遠くのところで待っていようか信号が変わるタイミングを見計らって走って行こうか迷っていた。
そんなことを考えてるうちに
男の子が私がいるのに気が付きこちらに近づいてきた。
ランドセルを掴みフェンスに突き飛ばされた。
せっかく、祖母と祖父に買ってもらったランドセルなのに初めて傷付けられた。
悔しい
という気持ちより始めて怒りが込み上げてきた。
その瞬間、無意識に私もその男の子のランドセルを持ってフェンスに突き飛ばし
足を蹴り、腕を殴ってしまった。
男の子はビックリした様子で立ち尽くしていた
私はやばいことをしてしまったと思い
走って家まで帰った。
いつも通り祖母が途中まで迎えにきてくれていた。
私は人に暴力を振ってしまった事がいけないことだと思い祖母に話すか迷った。
だが、私は今日の出来事を話した。
祖母は暴力を振ることはよくないと私を叱った。
だけど私は少しだけ強くなれた気がした。
やられたらやり返す。
よくない事だとは思うが、
自分が強くならないとダメと心のどこかで思っていたのかもしれない。
やり返したことによって私はいじめられても立ち向えるようになった。
次の日、私はその男の子に話しかけられてもうじうじしなくなっていた。
逆に何故か仲良くなれた。
普通にお話しもできるし
クラスにすごく馴染めるようになった。
何より、すごく自分に自信が持てるようになった。
私の学校生活が凄く楽しい生活にどんどん変わっていった。
学校も休むことなく毎日楽しく通った。
女の子というより
私は男の子の友達の方が多くなっていった。
言葉遣いも悪くなり
男の子の方が話していて楽しいとも思うようになった。
学校生活が凄く充実していったのに
今までにない心の悲しみや苦しみ
大人の世界の壮絶さをこの知ることになる。
私は、今でも鮮明にあの時のことを覚えている。
死ぬまでずっと消えない壮絶な人生を。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます