第8話 パーティーメンバー作成と転生
「じゃあ君……ケイン君のパーティーメンバーを作るね。さすがに人を作るのに神以外が手を出しちゃちょっとまずいからね。」
確かにそうだよなぁ
「わかりました。で、パーティーは何人になる予定ですか?」
「そうだね、君が魔法戦士だからバランスを考えると前衛ディフェンダーとシーフ系、あと回復役がいればいいんじゃないかな。後は専業魔法使いを入れてもいいかな。そう考えると君を入れて5人だね。」
確かにバランスとしてはいいかもしれない。ただ若干俺の影が薄くなるかも……。
「じゃあそれでよろしくお願いします。」
「任せてくれ、こう見えても女神だからな。」
そう言って女神様はキャラクターシートを取り出し、そして左手にサイコロを握り出した。……て、ランダムでキャラ作るんかい。
まあ俺も性別とか年齢とかダイスで決めたりしたからなあ。そういえば、他の四人が女性だとハーレムパーティーになるなあ。
【シークレットダイスの効果を発動します。CPを4点消費しました。】
んなっ!?まさか今の音声、スキルを発動したのか。
「おおっとケイン君のパーティーメンバーはみんな女性みたいですね。まさにハーレムですね。」
「まじかよ。」
俺は二つの意味でツッコミを入れてしまった。一つはスキルの効果が発生したこと、そして本当にハーレムパーティーになってしまったということだ。
「あ、一応言っておきますけど、私の世界の法律としては重婚ができますよ。」
「な、な、な、何を期待しているんかな!」
「うふふ。まあ異世界転生ものとしてはありきたりですし、もちろん女神としては許可しますよ。」
女神様からハーレムの許可が下りたぞ。
「まあちゃんと好かれるような行動をして好かれる分にはって言うことですけどね。」
「まあ好かれる努力はするつもりですけどね。」
俺は肩をすくめてそう言った。
「頑張ってください。さてパーティーメンバーですけど、能力値のバランスを考えて、種族もこちらで選んでおきます。ドワーフ、猫獣人、エルフ、人間、の4種族ですね。能力値や技能のバランスはこっちで選びます。ちなみに、私の世界ではドワーフとエルフは仲が悪いと言うことありませんので、安心してください。」
「じゃあ、仲間の作成よろしくお願いします。」
そう言って、俺は頭を下げた。
「任せてください。ところで、パーティーを組むのは、最初から組んでいた方がいいですか?それとも最初に起こすイベントで組んでもらう方がいいですか?」
そうだな、いきなり組んでいるって言うのはリアルだとものすごく戸惑うだろうなだったら……。
「イベントの方でよろしくお願いします。」
「わかりました。では、あなたが目を覚ましたら、ベッドの中にいます。冒険者の店の宿泊施設なので、起きて1階にある食堂兼酒場兼待合室みたいなところがあるので、そこにいてください。しばらく待っていたらイベントの方が発生しますのであとは流れでお願いします。」
「なるほどそこでパーティー結成と最初の依頼が発生するんですね。」
「まあ、そういうことです。初期作成で一番最初に起こる一般的なイベントになりますんで、わかりやすいですよ。」
「確かにそうですね。」
「後は私の世界の貨幣価値について説明しておきましょう。貨幣は安い方から鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、白金貨になり、銅貨よりも上は100枚で貨幣の種類が変わり、鉄貨は10枚で金銅貨になります。補助貨幣として穴硬貨があり、穴銀貨なら、銀貨の半分銅貨50枚と同じ価値になります。日本のお金に換算すると、大体銅貨1枚が10円ぐらいだと思ってください。もちろん物価は厳密に言うと違うので、ものによって誤差があると思ってください。」
「なるほど、そういうつもりでいるよ。」
「あと世界観は中世ファンタジーなので出来る限り現代知識チートは遠慮して頂けるとありがたいです。」
「確かに世界から落とすのはあまり良くないからね、出来る限り考慮するよ。TRPG的な考察は大丈夫か?」
「それくらいは構いませんよ。さて、新たな人生を歩む準備はできましたか?」
そう女神様に言われ、俺は準備できたことを確認し、頷く。
「では良い二度目の人生を……」
その女神様の言葉で、再び視界が白く眩しくなり、俺の意識は再び遠くなっていった……。
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