第13話 入学試験①

 今日は入学試験の日だ。ついにやってきた。この日が。


 ちなみに言うと今日は久しぶりの外出日だ。前に外に出たのはレオ兄の入学式だったかな。あの時のレオ兄の新入生代表挨拶はカッコよかったなぁ。もともと美形なのに加えて演説が神レベルだった。あ、そういえば、父上とレオ兄は【人物鑑定】したんだ!



名 前: レオルグ・アレクシオール

性 格:おちゃらけ、家族思い

スキル:【剣聖】


演説力:92

人 望:92

武 勇:95

政 治:70



 さすがは、レオ兄と言うしかなかった。政治以外が90越えだ。演説力も90を超えているから人を惹きつけるような演説を見せてくれた。武勇もこれまでにないぐらいに高い。政治は少し低いけど、国王にはぶっちゃけ政治はいらないと思う。人望や演説力があれば国王の素養としてはばっちりだ。



名 前: グレン・アレクシオール

性 格:真面目、家族思い

スキル:【剣聖】


演説力:91

人 望:91

武 勇:96

政 治:75



 ほとんどレオ兄と同じだった。でも、武勇と政治は父上の方が1高い。少しの違いだけど、どれぐらい変わってくるのかははっきりしない。でも、今の治世を見る限りでは、レオ兄が継いでもきっといい王国にしてくれるに違いない。


 残念なことにこのスキルは僕自身は鑑定することができないからどれくらいの立ち位置にあるのかが自分にも分からない。でも、高くあってほしいものだ。


 さぁ、今は試験に集中しよう。


 今日はエルドと一緒に馬車に乗って移動してる。俺は走っていきますとか言ってたけど問答無用で馬車に入れた。恐縮してるみたいだけど毎日こうするからね?


 正直落ちる心配はしてない。エルドも落ちないだろう。平民でも勉強ができる人は少数なんだし、試験が難しすぎると落ちる貴族も増えてしまう。それは何とか避けたい。だから、簡単に設定されているんだ。落ちることはまぁないだろう。



 会場につくと大勢の子供がいた。エルドと共に試験場所へと徒歩で向かう


「ユーリ様、馬車を側につけなくて良かったのですか?」


「いいんだよ。側につけすぎるとびっくりされるかもしれないしね。もしもの時はエルドが守ってくれるんでしょ?」


「それはそうです! ユーリ様がいいと言うのであれば、俺からは何も言いません。出過ぎた真似をしました」


「いや、いいよ。エルドなりに考えて進言してくれたんだから」


「ユーリ様!!」


 このくらいのことで感激しないでくれ。エルド。乙女みたいな目でこっちを見るな。普通のことをしただけだし、僕が目立ちたくなかっただけなんだよ。


 僕たちが受ける場所はどこにあるかなと探していると、どこからか男性と女性が言い合っているのが聞こえてきた。


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