肉体の牢獄

説明のない授業のように

人生に倦怠を覚える

ときおり死を考え

浅い川を見つめては

飛び降りて死んだ作家を思う

憂鬱が私の脳髄をさまよう時

憑りつかれた人間のように

都会の雑踏を歩いている

ノートに哲学を書き散らしては

何も真理が分からぬという具合である

世界はあまりにも矛盾に満ちていて

辟易する

答えのない世界で答えをでっちあげ

乱れ散る思いである

私に肉体があるのが不思議だ

精神だけの世界に行きたいと思う

血腥い肉体の牢獄から抜け出て

宇宙を走ることが出来たら

幸せだろう

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