第6話 外国人技能実習生という存在に支えられている日本社会。

安定して安い野菜が食べられる。


建物が予定通りに建っていく。


年老いた家族への介護サービス。


これら全てに外国人技能実習生が関係し、彼らは三年もしくは五年である程度の金銭と引き換えに使い捨てにされているという「現実」があります。


これを「自己責任」論――自分(技能実習生)が選んだことだから仕方ないことでは、というリクツで受け流そうとする日本人もいる。


それは、〈正しい〉ことでしょうか。


確かに『英国ベトナム人コンテナ死亡事件』で犠牲となったベトナム人女性は、自分の意思で技能実習生として来日したのでしょう。当然、技能実習制度というものが、三年もしくは五年しか日本で働けないことも理解しているはずです。


では、やはり「自己責任」ではないのか。


〈あなた〉は、こう考えるかもしれません。

そこで、私は、ある〈視点〉を〈あなた〉に提示したいと思います。


キャリアデザインの〈視点〉


ここでは「キャリアデザイン」を〈評価されるキャリア〉を構築とし、〈評価されるキャリ〉については、「需要があるスキル及びそれを裏付ける職歴の構築」とします。


つまり、このキャリアデザインの〈視点〉がなかったから、技能実習生になったのではないかということです。


一方通行の行き止まり。


技能実習制度の現状を評するなら、こうなるのではないでしょうか。


そして、技能実習生が、キャリアデザインの〈視点〉を持っていないことが、本当に「自己責任」かどうかを判断するには、次の問いを自分に向けて下さい。



〈あなた〉には、キャリアデザインの〈視点〉はありますか。

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