二体目の機女出現!

 甚大な被害が広がる都内の様子が次々と報告され映し出される、対策本部で新たな異変情報を入出した、女性職員が叫ぶ。

「○○山の斜面で、熱源反応の確認と、大規模な地滑り発生! モニターに映します!」

 画面が切り替わり、崩れた斜面の中に、ツーテール髪で土にまみれて、うずくまっている、少女の背中が映っていた。

 少女は、細い危なげない黒いパンツを着用していた。

「まさか……あれは?」


 ツーテールの少女が、背中の土砂を振り落として立ち上がる。

 三つ爪のロボットアーム、ロボットフット……二体目の機女だった。

 乳首丸見えの生乳のサイズは、一体目の機女よりも少し小さい。


 二体目が現れたコトで政府は、すぐさま侵略兵器のネーミングを発表した。

「最初に現れた侵略兵器を【機女1号・姉型】、二体目を【機女2号・妹型】と命名します」


 ツーテールの妹型は、沖に浮かんでいた空母を持ち上げると、陸地に放り投げた。

 そして、近くにあった航空自衛隊の滑走路から緊急発進しようとしていた、F15イーグル戦闘機を捕まえると。

 胸の谷間に戦闘機を押しつけて小振りな乳房で、ムギュウゥと戦闘機を押し潰す。

 機女2号・妹型の、胸攻撃に悲鳴を発するパイロット。

「うわぁぁぁ! 左右から胸が! 胸の山が迫ってくる! た、助けてくれぇ! 脱出!」

 F15イーグル戦闘機は、妹の胸の谷間で爆発した。


 都内を進撃する、姉妹型侵略兵器の被害が続々と対策本部に届く。

「千代田区富士見町2ー13ー3にある某大手出版会社の建物が。社員が建物内に閉じ込められたまま踏み潰され。血肉を地面に染みこませて大地にめり込み……ペンペン草が生えないほど、地ならしされて更地になりました……某大手出版社の社名は……KADO……ごほっごほっ、失礼しました」 ·


「国会議事堂の屋根が機女に剥がされ、国会内部が丸見えになりました……ドールハウスのようになった国会内から、議員が機械の爪で摘ままれて……アリを潰すようにプチッと……ごほっごほっ、喉の調子が」


 姉型と妹型は、新宿都心で合流して。都庁を協力して破壊する。

 パンチで都庁に穴が開き、姉妹が都庁を押し倒すと、東京都庁は三つに割れて倒れた。


 東京のシンボルを倒した機女姉妹は、空を見上げると……足の裏から炎を噴き出して、どこかに飛んでいった。

 壊滅状態の東京都民は、小さな点となって青空の彼方に飛んで消えた機女二体を見上げながら。

 いきなり去っていった、侵略兵器に首をかしげた。

「???」


 地球人たちは知らなかった、若い宇宙人たちは、地球人があまりにも手応えが無いコトに呆れ返って、もっと強い種族がいる星の侵略に向かったというコトを。

《地球人弱イ……あんな弱い星の侵略は、年配の宇宙人に任せておけばいイ……強い種族に会いに行ク》


 機女2号・妹型は、宇宙空間で腰を屈め。

 黒い危なげなパンツを片足づつ脱いで、スッポッポン機女になると、地球に向かって捨て土産のパンツを放り投げた。


 妹型のパンツは大気圏で、空気の摩擦熱で燃えあがり。

 流れ星となって落ちていく。

 壊滅状態の東京で一人の少女が夕暮れの中で、落下してくるパンツの隕石に祈っていた。

「どうか、世界が平和になりますように」


 少女の祈りはパンツの隕石に届き……地球に残った宇宙人たちは、世界中のアポな政治家、アポな大臣、アポな大統領、アポな総理大臣に埋め込んでいた脳内コントロールチップの知能レベルを、おサルさんレベルまで低下させた。

 政治の議会は、おサルさんの遊び場になって。


 そして東京は平和になった。

「ウッキキィィ」

「ウキィ……ウキィ」


  ~おわり~

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