侵略ロボット怪獣『機女1号・2号』姉型・妹型~男が安易に攻撃できない女体侵略兵器~
楠本恵士
機女出現!
太平洋側にある夏の某海水浴場──その怪獣は、突然海中から姿を現した。
最初は、きれいなお姉さんが肩から上を海上に出して浮かんでいるだけのように見えた。
監視員が違和感に首をかしげる。
(海水浴客にしては沿岸にいるような? ちょっと待て! 遠近法おかしくねぇ? この距離から、人間があの大きさで見えるはずがねぇ!? それに何かアニメ顔じゃねぇ?)
きれいなアニメ顔のお姉さんが、浜に近づくにつれて波が高まり。
少しづつ海中に隠れていた、肩から下が見えてくる。
ポニーテールで、少し微笑んだ3Dゲームキャラのようなアニメ顔をした女性の胸が見えた。
女性は、乳輪と乳首を露出した乳房丸出しだった。
高波が浜に押し寄せ、悲鳴を発した海水浴客が、慌てて山側に向かって逃げる。
海から現れた、お姉さんは巨大なお姉さんだった。
両腕は、Tシャツの袖くらいの位置から金属のロボットアームに変わっていて。手首は鋭い三本爪の重機ハサミになっていた。
腰の大切な箇所は、細く今にも千切れそうな、黒い水着をはいている。
足は太モモまでのスパッツ丈位置まで、生々しい女脚で、その先はロボットフットに変わっていて。
さらに、足裏には戦車の無限軌道が付いていた。
大きなお姉さんは、上陸すると東京へと進撃を開始した。
巨大お姉さんが出現した一時間後に──政府は『巨大女性対策本部』を設立させた。
モニターに映し出される、建物を崩壊させ炎上する町を進撃する、両腕両足がメカのポニーテールのお姉さんを眺める対策本部長の総理大臣が言った。
「いったい、あれはなんなんだ?」
パソコンを操作している女性職員が答える。
「どうやら、内部は機械……巨大ロボットのようです、材質は未知の金属です」
「未知の金属? 地球のモノではないのか? もしかして、しん……しん……しん」
総理大臣の両目がグルッと裏返り白目に変わり、カクカクとした奇妙な動きをする総理大臣に変わる。
最高責任者の異変に、騒然となる対策本部。
「そ、総理?」
白目の操り人形化した、総理大臣が言った。
「すでに、この男の脳内コントロールは完了している……我々は、おまえたちが言うところの宇宙人ダ」
宇宙人が総理大臣の脳と口を使った説明では、すでに以前からこの国の議員の大半は、さまざまな宇宙人からのコントロールインプラントが脳内にされていて。
総理大臣も、操り人形の一人だと言う。
説明を聞いた、防衛庁の幹部が呟き、総理を媒介にして宇宙人に質問する。
「すでに、この国は宇宙人に支配されていたと言うコトか。あの、でっかい手足が機械の女性はなんだ?」
「我々としたら、水面下で静かな侵略を望んでいたのだガ……若い宇宙人の中には、力試しの武力侵略を望むグループもいル。
おまえたちの嗜好を長年研究してきて、あの形の侵略兵器が、一番おまえたちの戦意を削ぐという結論に至っタ」
「顔がアニメ顔の3Dゲーム少女なのに、体は写実的な女体なのが、一番戦意を削ぐ形態なのか? なぜ、胸は乳首と乳輪がリアルな生乳なのに、今にもヒモが切れそうな危なげな黒いパンツをはかせているのも、戦意を削ぐ目的か?」
「そうダ、興奮して戦意を喪失するだろウ……他に聞きたいコトはないカ? あとひとつの質問くらいなラ、この男の脳を通じて答えられル……それ以上は脳細胞の負担が大きくなるからダメだ」
宇宙人に最後の質問をする。
「おまえたちの侵略兵器に名称はあるのか?」
「一応『
我々の作った【二体の機女】の侵略を、止められルもんなら止めてみろ」
宇宙人が、総理大臣の脳と口を使ってそれだけ言うと、総理大臣は白目を剥いて後方に倒れ、意識を失った。
防衛庁幹部が呟いた。
「二体の機女と言ったな……まだ別の機女が、潜んでいるのか?」
ポニーテールの、お姉さん機女は河を越えて郊外から、都内へと侵入しようとしていた。
サイレンが鳴り響き、河川敷に集結した
ミサイルや砲弾がお姉さんの弾力がある、乳房に次々と命中して爆発する。
硝煙が漂い、現場指揮官の声が響く中。
兵士と指揮官の、通信機を通した会話が展開される。
「乳首と乳輪を集中して狙え!」
「乳首と乳輪への攻撃効果ありません! 機女は無傷です!」
突然、おっきなお姉さんがクルッと背を向ける。
「撃ち方やめっ!」
攻撃が止んだ瞬間、お姉さんは腰を下げて戦車隊の上に、黒い細いパンツが食い込んだ美尻で座ってきた。
迫る美尻に悲鳴を発する兵士。
「うわぁぁぁ!」
地響きと共に、潰される戦車群。
お姉さんは、逃げようとしている戦車を三本爪でつかむと、飛び回っているAHー60D戦闘ヘリコプター目掛けて投げつけた。
戦闘ヘリコプターと戦車が空中で衝突して、大破落下した。
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