第8話 居酒屋Shelly&Go
ダンジョンから出て、そのまま秋葉原で有名な探索者御用達の居酒屋『
席数も200席くらいあり、かなり広いのも良いポイントだ、その他大勢に埋もれることが出来る。
ゲームでも16歳になった主人公が癒しと情報収集目的で足繫く通っていた。
秋葉原駅地下ダンジョンからも徒歩7分で行けるし、今日はここで晩御飯とちょっと酒を飲んで帰ろう。
マンションの冷蔵庫も牛乳と酒類、チーズくらいしかなかったので色々買い物もしないと、大木宗也としてはたまに自炊をするんで食材と調理器具等買い揃えたいところだ。
居酒屋に入り、テーブル席近くのカウンター席に案内されるとメニューをサラッと見て早速注文する、ゲーム内の食事をリアルで食べれるというのはワクワクするね!
「・・・ドラゴン風ステーキのハーフにマンドラゴラ風の漬物、それと冷奴にオーク殺しを
「お客さん、通ですねぇ、少々お待ちくださーい」
男の店員さんがいい声で反応してくれる。
主人公も大好きなメニューを取り敢えず頼んでみた、ゲーム内のグラフィック通りのものが来るのか?来るのかな?
「お待たせしました~、ステーキはもう少々お時間くださーい」
ちょっと待つとすぐに漬物と冷奴、日本酒が運ばれてきた、あと付け合わせで一口サイズのポテトグラタンが付いてきた。
マンドラゴラの形に加工された小型の大根の漬物、人の形が禍々しいけど足の部分からかぶりつくのが通だ。
冷奴はごく普通のもので、冷酒はオーク殺しと言われるだけあって辛口で喉越しがいい。
マンドラゴラの頭の部分を握り、足元から齧る、うん、ほど良く漬かった良い感じの味付けだ、あくまでもマンドラゴラ風なので叫び声は上げない。
漬物と冷奴を突きながら冷酒を呑むと、すぐに冷酒がなくなった。
「・・・すみませーん、オーク殺しお替わりとコカトリス風の唐揚げ、ニンニク醬油味追加お願いします!」
「ありがとうございまーす♪」
今日の儲けが吹っ飛ぶけど、これくらいの贅沢は良いだろう、なんせ赤城宗也はかなりの金持ちだ、さすがBランクの探索者。
冷酒の追加は店員さんがそのままコップに冷酒を注いでくれる、酔ったオークのラベルがいい感じだ、想像していた通り美味しい!
「お待たせしました~、ドラゴン風ステーキと唐揚げでーす♪」
ドラゴン風ステーキ、正確にはドラゴンの尻尾風のステーキだ、加工肉ではあるがドラゴンの尻尾の輪切りような形になっており、ちょっと硬めの筋張った感じがドラゴンの肉風という事で人気のメニューだ、ちなみに本物のドラゴン肉も食肉として出ているが超高級食材で一流レストランなどで出される、こちらのドラゴン風とは全然違ってて柔らかくてジューシーな肉質でほんのりと甘い、これは赤城宗也の記憶によるものでどうやら食べたことがあるらしい。
俺がステーキを貪っていると、後ろのテーブルから見慣れた声が聞こえた。
「畜生!あの野郎め、俺達に恩を売ったつもりに違いないぜ、きっと楓子の身体が目当てなんだ!」
「茂雄ったら、そんなわけないじゃない、名前も何も言わずに去っていったんだから」
「そうよ、あんなカッコいいのに楓子目当てなんてあるわけないじゃないw」
「ちょっとそれどういう意味よ!」
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どうやら面倒臭いことになりそうだ、どうやって回避しよう???
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