14 人でなければ何なんだ/先生、診察?、相談

A: 次の方どうぞ。――○○さん、今日はどうされましたか?

B: 先生。僕はヒトデですか? それともナシですか?

A: これはまた、いきなりですね。頭でも打ちましたか?

B: いいえ、物理的には無事です。

 ただ、脳に似たような衝撃を受けまして、それ以来、

 自分が「ヒトデなのかナシなのか」分からなくなってしまって…。


A: いや、キミ、一応ニンゲンだから。

B: 一応、なんですか?

A: 一応、なんじゃないか? つまり、アレだろう?

 察するに、キミは「人でなし」と言われたわけだ。


B: そうなんですよヒトデナシ。ロクデナシならよかったのに。

A: それでいいのかね?

B: ええ。どことなくロックな響きがあって好きなんです。

A: では「ろ・く・で・な・し」…っと。(※書いてる)

 はい、また何かあればいらしてください。――次の方どうぞ!


===

2022.04.17 作

聞くたび見るたび思うたび考えてしまうんです。


同日投稿のツイート版に大幅加筆で1分くらいのサイズになってます。実質ショートコントなのでスピードと間が命ですね。聞いてみたいので方言アレンジ大歓迎です。


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