小魔女のマリー

ハメリュ

第1話

小魔女のマリーは、ただいま魔女になる修行中

魔女には、相棒の猫が必ず1匹大魔女様から、預けられるのだ。

マリーの猫の名前はじぇい。とっても仲良しさん!

魔女になるお勉強は、たくさん覚えることがある。

マリーは、花の匂いは覚えられるのに、名前がなかなか覚えられない。もうすぐ冬がやってくる。

森の準備で小魔女達は自分の力を競い合う。

今日の課題は、葉っぱ達をなるべく落ち葉にしてという課題なのだが。

マリーは短い杖をクルクルポンっと振って、紅葉や楓の葉っぱを、ハラハラと地面に落としていった。

そこに、お兄ちゃんの、ショーがやってきて。

「それじゃあ、いつまでたっても終わらないよ!一緒にやろうよ。」と手伝ってくれた。

お兄ちゃんは、お世話好き、いつもちょっとだけのんびりな、マリーを助けてくれる。

ぱぱっと落ち葉を散らせて直ぐどっかに飛んで行ってしまった。

おかげで、ほとんど葉っぱは、赤や黄色のじゅうたんになった。 

そのシャリシャリな音を楽しむかのように、じぇいが、しっぽをタヌキしっぽにしながら、どんどん歩いている。

マリーは、後ちょっとで、今日の課題は出来そうと思い、喜んでじぇいの隣にすわった。

マリーは

「ねぇ、じぇい私もそろそろ魔女になれそうかな…」

じぇいは、葉っぱの上に寝転び手足を伸ばして、おおあくびをして目を閉じた。

マリーはじぇいに葉っぱの布団をかけてあげようと、クルクルポンっと杖を回した。

風が吹いてきて、葉っぱがキラキラと舞い降りた、マリーもじぇいの隣に寝転んだ。

すると、マリーのおでこにコツンと何か落ちてきた。

「いたっ。」

それは、大きめのどんぐりだった。

「うわーっ、でっかい、どんぐり!、この間のどんぐりとは、違うわ。よし、じぇい図書館で図鑑かりてこよう。」

マリーは寝ているじぇいを、叩き起こして、自転車のカゴにじぇいを乗せて、走り出した。

小魔女のマリーは、まだ、ほうきを持ってないのでいつも、自転車に乗ってどこにでもじぇいと旅に出る。

図書館について、じぇいを背中のリュックに入れて、受付のヤギじいさんに

「こんにちは!」っと

挨拶してどんどん図鑑のある本棚までやってきた。

植物、木の実、どんぐりの種類。

「これだ、どんぐりの種類だね!」

マリーは、その本をヤギじいさんに借りて図書館をでた。

少し森は冷たい風が吹いてきて、マリーは、心細くなってきた。

じぇいをカゴに乗せて、リュックにあった帽子をかぶって、お揃いの帽子をじぇいにもかぶせて、自転車で家まで猛スピードで帰った。

まりーは、「どんぐり、どんぐり。」と歌のように呟きながら、家に入って直ぐに自分の部屋のベットで本をめくっていった。

「これじゃないなー。細長い小さいどんぐりは、コナラ。」

じぇいも、図鑑を覗き込んでいる。

ただ、本の上に寝転びたいだけだった。それを、マリーが手で押さえて止めている。

じぇいも、本の上に寝たくて、その手をすり抜けそう。

「あった、あった、これこれ、クヌギのどんぐりだー!丸くて、大きくて、ぼうしさんが、もじゃもじゃなんだよね。」じぇいは、やっと本の上に乗れた。

まりーは、じぇいの頭にどんぐりを乗せたり、どんぐりを鼻につけたりした。

じぇいは全く動こうとしない。

マリーはお腹が空いてきた。

「マリーご飯よー。」お姉ちゃんに呼ばれて、マリーはどんぐりを持って部屋から出ていった。

じぇいは、本の上でゆっくり伸びをした。

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小魔女のマリー ハメリュ @megu4445

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