第4話 白の女王の戦い



 白の女王は戦い続ける。


 どれだけ傷ついても戦い続ける。


 けっして、どれだけ戦っても自分の願いが叶わない事を知りながら。


 叶わないのなら、死んだって同じ事だと知りながら。


 死なないまま、犠牲を増やし続ける。


 矛を収める事ができなくなって、暴走したままで。


 敵意をぶつけられて、要らないと言われて、死んでしまえと願われて。


 それでは、止まれなくなっていた。


 皆を凍らせて、世界を凍らせて。


 温もりをうばっては、捨てて。


 そうして、何も変わらない災厄を繰り返していく。


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