28日目
うわー。まーたひどく怒られましたね。
テーブルを挟まないので、もうこんな距離で。ゼロ距離です。ツバ飛んできそうでしたよ。
コロニー長が公務を終えて帰るところを狙って押しかけたわけですので、こっちも悪いのでしょうけどね。僕が宇宙巡見使でなかったら逮捕されているかもです。あはは。
といいますか、あなたも思いっきり一緒に口げんかしてましたよね?
国連のアドバイザーAIって、けんかもしてしまうんですか?
でもあの人、なんだかんだで僕らを無視はしないで、足をとめて話してくれましたね。聞いたことにもきちんと答えてくれていましたし。
あと、最後の「そろそろ娘に電話するから」は面白かったです。いつも帰宅が娘さんの寝る時間にギリギリ間に合わないので電話してから帰っているって、あの強面で言われてもという感じです。
少し……というかだいぶ怒りっぽいですけど、なんだか憎めない親父的な感じはあるのかもしれないですねえ。
え? 良い兆候だ?
それは何が誰にとって? え、内緒?
明日もまたコロニー長をつかまえたほうがいい? あさっても?
うーん。巡見の日程が延びるのは、上司に連絡すればたぶん大丈夫ですが。
ただ、コロニー長の意識というか考え方……こちらとだいぶズレている感じではありますよ? そう簡単にコロニー間平和について考えてくれるものですかね?
え、立場が違うんだから異論や意見の相違はあって当然?
それでも議論すべし?
うーん。そういうものなのですね?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます