第六十八話 華藏學園生徒會
われわれが追い出されずにすむ唯一の楽園は思い出である。
――ジャン・パウル
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「二人とも、様子がおかしいですね……。」
『どうやら闇の眷属ではなく、操り人形にされてしまった様ね……。』
「嫌な気分になるよ、無限に……。」
命を奪われ、他人としての尊厳を辱められる、そこまでの謂れが在ったのか。――
『
『まあ、遠慮する事も無いわよ、
「そう仰ると思いましたよ。ま、
「
「大丈夫。
「因みに、電気街の時みたいに
『無理ではないけれど、余り多用する訳にはいかないわね。あの時も解ったと思うけれど、力を解放するのも結構疲れるのよ。最悪、
「じゃあ、当面は
『どうにもならなくなれば流石に介入するわよ。でも、当てにはしない事ね。』
加えて、敵の
『来るわよ、
(操り人形になって、眷属だった時よりも弱体化しているかと思ったが、そういう訳でもなさそうだ。)
とは考えつつ、対応や反撃が不可能な程の強さではないとも感じていた。慣れてくると直ぐに敵の隙も見えてくる。
「
「
もう一人の敵、
(とはいえ、別に無茶でもないな。
それに、
(はっきり言って、訓練の方が遥かにキツイよ。)
繰り返すが、
「そこだ‼」
今度こそ、
『どうやら
「言われなくてもそのつもりですよ、
『後に三発も入れば二人とも
「その様ですね‼」
このまま、早くも
しかし、
「
「
『どうやら
酷い言い草の
更に、
『
(参った。どうにかして
「
『仕方無いわね……。』
(単純に、一瞬間合いを大きく取った方が良いな。)
尤も、声を発する前に
『浅薄な
「一々言い方が刺々しいんですよ、
『思った通り、生身の身体で力を打ち込む必要が有りそうね。でも、今の
後は、滑らかな作業である。
「
その間に
「
「うん、何とか!」
「来い‼」
同時に襲い来る二人の攻撃を往なし、両腕で掌底を同時に叩き込む。カウンターとなったのが功を奏したのか、それとももうダメージは充分だったのか、
『よくやったわ、
「
その傷ましい姿に、
『
「でしょうね。
『当然よ。後ね、彼等は期末から新学年になる辺りでは
「ええ、覚えていますよ。
「
『当然よ。』
しかし、
「
「拉致事件の時に襲って来て、そのまま眠っていた不良グループか……!」
「
一旦、先へと逃げる。それしか選択肢が無い様に思われた。だがその時、二人に思わぬ、そして心強い救援が駆け付けた。
「安心しろ。
白衣の痩せた男が颯爽と
「
裏理事会最強の男、
「二人とも、
有難い情報だった。一先ず、生徒達の安全の為に裏理事会が動いてくれたのは大きい。
「行こう、
「うん。」
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