第11話
新形コロナが流行り、緊急事態宣言が出て、休校になった日の夜。
3人でベランダに出て、一緒にオリオン座をみた。
普段は町だから星は見えないのに、この日は見えた。
これからいっしょにくらそう。親子の家族の時間が持てますようにと願った。
外には出れないので、お家でおもいでつくろう。
寒い日は給食で使うような大鍋でシチューやおでんを作った。
たべおわって、おなかをおさえ、みんなで、ふうぅぅという。
朝から晩まで一緒にいた。けんかもしたけれど、何年ぶりだろう。
丸ごと家族の時間。
下の子が好きな中国をテーマに「中国のお茶会」をした。
1000円で色々な中国茶が入っているセットを買って、
ぶたまんや、胡麻上げ団子や、中国料理を調べて一緒に作る。
緋色のテーブルクロスをかけて,胡弓のBGMをかけた。
ニュースでアラブが話題になれば、甘いミントティーにアラブのあまーいおかし、
あらぶりょうりをいろいろつくった。
食べれば少し親しみがわくような気がする。
子どものお誕生日に、一度は体験させてやりたいフランス料理をコースでお家で作ることにチャレンジした。
外食なんてめったにしないで、たまにファミレスに行くと大喜びの我が子たちだった。フレンチなんて、誰かの結婚式の時くらい。
大胆にもママの考えた創作前菜(生ハムでブラックオリーブやレタスやエビのサラダを薔薇のように巻いて、皿ににパセリをふぶかせ、ソースで絵を描く。)や、
2日間煮込んだ牛肉の赤ワイン煮(ワインはボトル一本使い、牛かたまり肉はセールだった)、パンや、手作りポタージュ、デザートのケーキとパンナコッタはてづくり,アイスを3色そえた。
豆から家で引いたコーヒーと飲み物いろいろだ。
本物を知る人にとって見れば笑えるようなものかもしれないが、予算4人合計で2000円から3000円に工夫して抑えた。
子どもへの贈り物のつもりで頑張った。
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