異世界に転生することになったんだが…

タスク

第1話

気が付くと真っ白な空間に立っていた。辺りを見渡すが何もない。


「突然ですがあなたは死んでしまいました」


突然声が響き、目の前に光を纏った女性が現れた。


自分が死んだということに何故か疑問を持たず、すんなり受け入れる。


「しかし、あなたは幸運にも異世界に転生する権利を手に入れました」


そして今の状況をまるでドラマでも見てるかのように客観視して思わず言葉が漏れる。


「親の顔より見た展開」

「ん゛ん゛ん」


女性が茶々を入れるなと言わんばかりに咳払いしたので口を噤む。


「転生先について詳しく話すことはできませんが剣と魔法、スキルやダンジョン等がある世界です。そして、あなたはその世界で生きるにあたって付与される能力の方向性について希望を言うことができます。何か希望はありますか?」

「それでは武器や防具、便利な道具等を作れる能力とそれらに魔法的な特殊な性能を持たせられる能力をください」


この手の話を見る度に自分ならこうしたいと考えてた事が自然と口から発せられた。


「生産系能力ですね。分かりました。それではどうぞ新しい人生を謳歌してください」


女性がそう言って手を振ると意識がゆっくりと遠のいていく。


「あぁ、言い忘れていましたが転生と言っても死ぬ直前の体をコピーして作った体に入っていただきますので実際には転移のようなものですから」


それを聞いたところで意識が途切れた。

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