第39話 真面目か!
「大問題なのか?」
「もちろん、体重ってエッチと因果関係なのよ?」
「へぇ~知らなかったわ」
性知識は豊富な俺も初耳だった。
経験ある人しか分からないのか。悲しい事にまだ童貞なので、そういった体験は無い。本当に悲しい事に。
「意外でしょ?」
「全然知らなかったわ」
「メリットとデメリットがあるのよ。体重が増えると」
「メリットもあるんだな」
「そうね。例を挙げると、抱き心地が良くなるし、胸が大きくなる。あとお肉を気にしてる姿がたまらない」
「最後のは自分の性癖だろ」
「女の子が恥じらってる姿は最高じゃない?」
「まぁ、そうだけど」
貧乳を恥じらっている女子なんか最高すぎる。
赤らめた顔を両手で隠し、「あんまり見ないで//」と言われた時には、俺の息子はエベレストになる事間違いなし。
俺が想像する中で最高のシチュエーションだ。
「次にデメリットね」
「まだその話続けるのか」
「だって知りたいでしょ?これから役に立つかもしれないし」
「お、お願いします」
話している内容は下品なもの、話す姿は学校でみんなの前で話をする氷見谷になっていた。
要するに、頼もしい。
「デメリットはね、Gスポットの位置が変わったり体勢を変えたりするのがキツくなるわ」
「体勢を変える?」
「いつも心葉とするときは、心葉がイキ疲れちゃって私が動かして体位を変えてるのよ」
「なるほど」
真面目に話を聞いていると、
「だから2人で変な話するな!」
横から千葉が絶叫した。
「変じゃないわよ。これは真面目な話」
「だとしても、こいつと話す必要はないでしょ!?」
俺の方を指差すが、
「いや、俺も勉強になったしこれから俺の人生で必要になる情報かもしれないからな」
真顔でそう答えた。
「真面目か!」
「真面目だよ。だって変な情報を鵜呑みにはしたくないからな。氷見谷みたいな上級者から話を聞いた方が有益でしょどう考えても」
「だからって今話す必要はないでしょ!元々太ったって話をしてたんだし」
「そこから問題があるって話題になって、この話にたどり着いたんじゃないか」
「うっさい!とにかくエッチとかどうのの話はおしまい!」
羞恥に顔を染めながら、千葉はペットボトルの水を勢いよく飲んだ。
「心葉、あなたはダイエットがしたいのよね?」
一旦話が終わったと思うと、氷見谷は千葉に聞いた。
「まぁ……………そうだけど……………」
「それなら……………」
スマホを取り出し、何かを検索すると、
「ここに行けば痩せるわよ」
画面には、プール施設のホームページが表示されていた。
「ぷ、プール?」
困惑する千葉に、
「プールに行きましょ!」
氷見谷は主張が激しい胸を張った。
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