国のシステム
バブみ道日丿宮組
お題:無意識のカップル 制限時間:15分
国のシステム
人がまるでいなくなった国というか街は、一方的に生まれた瞬間カップルが生まれる。
それがどんな人物か、病気を持ってるのか、親は誰なのか、お金を持ってるのかは関係ない。
両親は両親という仮の仕事をする係があり、赤ん坊がカップルにそして親になるまで見守る。
誰の子供かは誰も知らない。
血筋も何もない。
お金は国からカップルとして結婚し、赤ん坊を産むともらえるものだ。そうすることでやっと離婚という行為ができるようになる。
もっとも離婚した場合、働く際のお金が変わってくる。
そしてもっといえば、赤ん坊を生みすぎてもお金は減らされる。ある一定のラインをこの国はシステムとして管理してる。
ある一定とは、人が生きていける限界値である。
生まれ生きて死ぬまで、全てが計画されてるものだ。死。老後というのはない。プログラムされた身体が自然とその時を迎えると、痛みもなく眠り消える。
それに怯えるということはない。いつか人は死ぬと教え込まれる、いわば洗脳で自然と受け入れられたものだった。
受け入れられたのは、誰も文句がいえないからでもある。
国に逆らえば、今まで受けてたお金が一切援助されなくなり死ぬからだ。それはプログラムされた死ではなく、痛みも、絶望も、願いもない……ただの地獄を味わう行為。
もっとも反逆者が辛いことは、違反者として名前が国に晒されることだ。
国に何をしても逮捕されることはないが、毎日ニュース、新聞に名前が載り続ける。
違反解除する方法はまたカップルのシステムに戻るしかない。
そうしてこの国は回ってく。
ちなみに殺人などの乱暴な行為は問答無用にプログラムで身体が滅ぶように、赤ん坊の頃から細胞を弄られてるためだ。
だからこその違反者が地獄になる。生きるためには暴力行為はできないのだ。
ある外国人はこの国の総理大臣に向かい変だといった。
それは至極当然だった。
なにせ我が国の総理大臣は子どもだった。しかも見た目は小学生くらいの女子。
当然理解できやしないと相手は思うだろう。
がそれは見た目だけの話で、世界のはじまりを作ったのがその子どもだった。
人類が滅亡寸前間際に作った人工人間。
老いることも死ぬこともないーー絶対の人間。
だからこそ、この国はシステムなのだ。
国のシステム バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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