1月5日
年が明けてすぐのまだ寒さが続くある日、私は彼が住む兵庫県に向かっていた。
私が住むところからは1時間以上かかる距離でも全く苦じゃなくて、常にワクワクしながら電車に乗る。それがいつものお約束。
仕事では色の少ない化粧をしている私が、彼に会う日は華やかに。いつも履かない短いズボンを履いたらなんかして、完全に「恋は盲目」じゃねえかと今なら思う。
初めてのデートに少しの遅刻をされ、それが回数を重ねるごとに20分、1時間、さらには3時間待ったこともある、ここだけの話ね。
さすがにこの時間を待った時は泣きながら友達に電話したのを覚えてる。
「なんなのそれ、今すぐ別れな!」
その言葉はもう何十回も聞いてきた。
それでも別れなかったのは私の天邪鬼のせいなのか、それ以上に彼に良いところがあったのか今になっては分からない。
けれどおかげで年明けには10ヶ月を迎えようとしていた。
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