第17話
こっちの方だと思うんだけどな
どこだろう
「おーいどこだー」
「下だよ下!!」
と言われ下を見ると確かに薬草がある
薬草が話すなんて聞いたこともない
どうなってるんだ!?
「まさか薬草が話してるのか?」
聞いてみることにした
「あはは
そんな訳ないじゃないか」
そう言いながら薬草の影から出てきたのは
小さな芋虫だった
「え、まさかキミが話してるのか?」
「そうだよ!
僕が話してるんだ」
そう言いながら芋虫は薬草の上に乗ってきた
「キミは芋虫だよね?
どうして人間の言葉が分かるんだ?」
「僕は人間の言葉なんて話してないよ
君が僕たちの言葉を話しているんだ」
どういうことだろうか
僕は確かに
人間の言葉を話してるはずだ
今日の朝だって普通にシスターやギルドの人と話してたんだ
「僕は人間の言葉を話してるはずだけどどういうことだ??」
「僕には分からないよー
急に声が聞こえてきたから答えただけさー」
芋虫は呑気に答える
んーどういうことだろうか
まあ分からないことを考えてても仕方ないし
薬草探しを続けよう
「薬草の場所を教えてくれてありがとうね
僕はまだ探さないと行けないから
それじゃあね」
芋虫に別れを告げてその場を立ち去ろうとした
「ねえキミは薬草が欲しいんでしょ?
僕が手伝ってあげようか」
芋虫が手伝いを申し出てくれたのでありがたく受けることにした
「いいのか?
それじゃあ頼むよ」
変な芋虫と2人?で薬草を集めながら
色々な話をした
前世の事やテイムの事これからの事
芋虫の話も聞いた
彼は家族もいないし仲間もいないひとりぼっちみたいだ
寂しく過ごしてる時に僕の声が聞こえて返事をしてくれたらしい
そんな話をしながら僕は歩いて芋虫は僕の靴の上に乗っている
靴の上から薬草を見つけると芋虫が教えてくれるので
めちゃくちゃ楽だ
日も落ち初めて来たしそろそろ
終わりにして帰ろうかなと思い芋虫に声をかける
「僕はそろそろ帰るけど
キミはどうするんだ?」
「僕はこの辺にいるよー」
「良ければ僕と一緒に来ないか?
キミのおかげで昨日より薬草が取れたんだ!
また明日も手伝ってくれよ」
「一緒に行っていいのかい?
邪魔にはならないかな」
僕は大丈夫だと伝えて薬草の袋の中に入って貰った
今日は薬草36本採取できた!
1人の時よりかなり多い!
翌朝納品することにして孤児院に帰った
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