お題について考えた話

@mia

第1話

 お笑い/コメディ


 午後一時少し前、お題を見て困ってしまった。

 困った理由は二つある。

 一つ目は、コメディはお笑いの中の一分野というか種類だと思っていたからだ。

 コメディ、ギャグ、ジョーク、ナンセンス、ユーモアなどを全部ひっくるめて「お笑い」だと思っていたのだ。

「お笑い」は人を笑わせるものだと思っていたので、どう解釈すればいいのか自分にはよくわからん。笑える話ならいいのか?


 翌日になっても分からないままだったので、テレビの録画を見ることにした。

 兄貴がお笑い好きで、ライブDVDを買ったり、お笑い番組を録画したりしている。

 兄貴は出掛けているので、DVDを勝手にみるのは気が引ける。

 

 録画を何本か見た。

 ここで困った理由二つ目、おもしろくない。

 兄貴と笑いのツボが違うのか、笑えない。

 全然笑えないわけではないが、笑えたところは表情だったり、動きだったりするのでうまく文章にできない。

 少なくとも自分には参考にならなかった。

 録画を見て感心したのは、音声さんの技術だった。

 いいところでいい感じに笑いを被せる技術は素晴らしい。

 この日も作品はできなかった。


 締め切りは明日なので、書こう。



 タイトル「ユーモアのある悪魔」


 男は妻を憎んでいた。

 愛していたから結婚したはずなのに、もうその時の感情は彼の中にない。

 妻も同じだろう。

 男が仕事から帰ってきても、家にいない。友人と遊びに行っている。

 遊びに行くなとは言わないが、食事くらい用意してほしかった。

 掃除も洗濯もしてほしい。

 専業主婦の妻に望むのは贅沢なことなのか。

 そんな男の前に悪魔が現れた。

 男は悪魔に妻が妻としての役割を果たしていないことを延々と訴えた。

 よほど溜まっていたのだろう、何時間もしゃべっている。

 

 数日後、警察から電話があった。

 妻が亡くなったと聞いて悪魔にも妻に家事をさせることができなかったことを悟った。

 妻は松の木に逆さに吊るされていたらしい。


                            完


 音声さん出番ですよ。


 書いて消してを繰り返し、もういいや、と思う。

 自分が笑いのポイントだと思っているところがわかる人はいるのだろうか。


 

 

 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

お題について考えた話 @mia

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ