第115話 コップの知られざる能力
「はい終わり、ありがとー!」
一大事だと思うのですが、何だろうこの軽いノリは。
ベティにはこう言った危機管理能力が足りないのかな?
それとも元々楽観主義なのでしょうか。
まあ常に悲観しているとテンションも下がりますから、どちら、と言われたら今の方が良いのですが。
僕はコップを確認しますが、あれ?何か入っているみたい。
「ベティ、コップの中に何かあるんだけど、何かな?」
僕はこの時何か嫌な予感がしたので、取り出さずにベティに確認しました。
「それね、神力の塊なのよ。触っちゃあ駄目よ。違うわね、触ってもいいけれど、くれぐれも口にしないでね。」
口にしませんよこんな怪しさ満載の珠は。
「ショースケ様、何だか神々しいですね。」
「一体どんな力かはわからないけれど、コラリーヌさんも感じるの?」
「ええ、悪い感じではありませんが、人には過ぎた力だと感じます。」
うーん、この珠が今この世界に変な影響を与えているんだね。
あの桃色空間、美男美女だから許されるかもだけど、あれが・・・・いや、考えるのはやめておこう、色々怖すぎる。
「それはショースケが持っているには扱うには危なすぎるから、私が預かるわね。さ、私の手に落として。」
僕はベティに珠を渡しました。
こんな危なっかしいアイテム、持っているだけで不安になるからベティから言ってもらえてよかった。
「じゃあ次は、この周辺の珠の破片も回収しましょうか。周辺1キロぐらいまでだったら回収できると思うわ。」
1キロ、それは広いのかな?
この世界の大きさがいかほどなのかは分かりませんが、もし先ほど同様な事をひたすらする事になるのであれば、確かに時間がかかり過ぎます。
そして一体珠の破片、欠片と言うべきかな?
それらはどらぐらいの範囲に飛び散ってしまったのでしょうか?
「珠の欠片はどれぐらい飛び散ったのかわかるの?」
ベティに確認しますが、
「分からないのよね。このクレーターの大きさから判断すると、大陸内で収まっていると思うけれど、もしそうでなければ海の中まで探さないと駄目だから、絶望感しかないわね。」
海の中って。
潜ってするの?
水深1キロとか、圧力で生きていられないと思うんだけど。
若しくは息が出来ず酸欠で窒息死?
まあそうならないように願うしかないよね。
それと、もしかしたら魔物がうじゃうじゃいる場所に向かう必要があったりするのかな?
まあ神のナイフがあればなんとかなるけれど、こんな事だったら魔法を何かしら会得しておいた方が良かったのかな?
コラリーヌさんは少し使えるようだけど。
どの道困難な任務ですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます