第105話 事の真相
ショースケは思った。
ベティーナ様は神。
実力のほどは分からないけれど、先ほどの学院内の桃色空間、あれを何とかしてくれないだろうか、と。
別に美男美女がいちゃつくのが気に入らなかった訳ではないのだが、それでも人目を気にせず、学院内であれはないだろうと考え、せめて彼女らの状態を落ち着かせてほしいと。
「まさかそんな事になっちゃってるなんて!それはいくらなんでもイケないわね!お姉さんが何とかしちゃうわよ!早速案内してくれない?」
またもや学院に逆戻り。
結局ベティーナ様を伴い6人全員同行する事に。
・・・・
・・・
・・
・
学院内に再びやってきたが、酷いありさまだった。
其処彼処で美男美女が抱き合っているのだ。
それを遠めにそそくさと移動していく、かつて美男美女と言われていた生徒たちの姿もあったが、桃色空間とは対照的に絶望的な空間がそこにはあった。
「これはタイミングが悪すぎたわね!」
ベティーナ様のつぶやきにショースケが反応。
「タイミングってどういう事ですか?」
「ああうん、もう察しがついていると思うけれど、あのバカ親子が落ちてくる直前に、別の神が、この神はこの世界を構築している神なんだけどね、今まで自身の神力で自分にとっての美醜を逆転させていたのだけれど、それをね、賭けに負けちゃったからその代価として一時的に解除しちゃったのよ。」
意味が分からない。
そう思ったショースケがさらに確認しようと、
「また賭けですか?」
「ええそうなのよ!詳しくは言えないけれど、あの時愛しの、あ、そうじゃないショースケがそうだったのだけど、賭けのアイテムは神にとってはとても大事な物だったのよ。だけどあのバカ親子にはそうじゃなかったのよね、って言うか持ってた大事なのを賭けにしちゃって、まあ毛結果は負けたんだけどね、だけどねえ今回はマージャンでの賭けだったのよ!しかも運がいいのか悪いのか、親子神が勝っちゃってね、それで代価として何故かこの世界の美醜を元に戻すように求めたらしくって、それを実行した直後だったのよ。」
だからそれが今回とどういう関係が?
益々分からないショースケ。
「で、あああったのですか?」
現在桃色空間進行中のカップルを示すショースケ。
「それなんだけど、本当であれば美醜に対する認識がいきなり変わるわけだから、混乱して暫くは静かに進行していくと思われたのだけど、そこへあのバカ親子が神力をぶちまけちゃってね、そのせいで影響力の大きな神力を2つほぼ同時にその身に浴びちゃった、特にこの学院の生徒は顕著なのだけど、暴走しちゃったみたいね。今はバカ親子の神力を回収しておく事が解決につながるかな。」
それはつまりコラリーヌさん達が本来の容姿の評価をされている、という事でしょうか?
ナンパされていたもんね。
あ、じゃあ僕ってやっぱり日本にいた時同様酷い顔扱いに戻るんだね。
嬉しいような悲しいような、複雑なショースケ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます