運命の出会い 美術館編

最時

出会い

 今日は休みを取って、新幹線に乗って海外美術館の企画展を観に来た。

 電車を乗り継いで、美術館のある公園に着く。

 休日よりはいいけどそれなりに人が居る。


 チケットを買って、作品録をもらって、一瞬、音声案内借りようかと思ったがいい絵が見れればいいから止めた。

 いつも借りればいいのにとも内心思うんだけど、結局借りない。


 そして最初の作品。

 企画展では最初にいいものを持ってくることが多い。

 今回もそうだ気分が上がる♪


 そして観進めていく、人気があるであろう海外の有名な美術館の企画展だが、今日はそこまで混んでなくじっくり落ち着いて観られる。

 休みをとって良かった。


 観ていると、カッコいいお兄さん同じペースになる。

 なんかちょっと意識してしまうので、少しまわり方を変えてみた。


 しばらくすると、また一緒のタイミングになってしまう。

 気づいているかなと顔をチラ見してみるけど、普通に絵の鑑賞に集中しているようだった。

 わざと遅らせて、先に行ってもらった。


 休憩所で一休み。

 長椅子に座ってスマホでお昼ご飯などを調べていると、一人分空けてお兄さんが隣に座った。

 意識してしまって、調べごとどころじゃなかった。

「いいですね」

 私に話しかけてきた。

「そうですね」

 平静を装って作り笑顔で返した。うれしかった。

「美術館は良く来るのですか」

 優しい感じ。年上っぽい。

「こういう企画展だけです」

「そうなんですか。海外行かなくてもみれますもんね」

「そこですw」

 二人笑った。

「良い絵はありましたか?」

 盛り上がった。好みが合う。私に合わせてくれているんだろうか。どちらにしてもうれしかった。

 こういうナンパの仕方があるのかなとかおもったけど。なんかだまされているのだとしても楽しかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る