第6話

「えー……なにこれ」

 

 僕は出された料理に不満の声を上げる。


「……え?何か文句あるんですか?」

 

「当たり前じゃんか。髪とか食べ物じゃないじゃんか……」

 

「何でですか!私を摂取してくださいよ!」


「……髪である必要ある?」


「え?」


「ほら。髪と外気に触れるやん?それはもう君じゃなくて外に散っているゴミを食べているような物だと思うじゃん……!やっぱり他の方が良いだろ。……例えば唾液とかおしっことか。あれらなら純度100%で君を摂取できるよ?」

 

「ハッ!!!」


「唾液とおしっこでベトベトにしてから持ってこい!」


「うん!」

 

 先風穂波は僕の言葉に力強く頷いた。 

 そして作り直すために外へと出ていった先風穂波を見送る。


 おしっこなら95%は水分だし行けるやろ。性病にかかっていたらオワオワリなんだけど……。

 流石にうんちは……腸内細菌とかが混ざっているから嫌なんだけど……細菌感染で死ぬ可能性とかもありそうだし……。

 今思ったけどなんでおしっこなんて言ってしまったんだ……?唾液だけで良かったじゃないか。



 ちなみに唾液とおしっこでぐちゃぐちゃの料理は普通に美味しかったよ。これなら全然いいわ。

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