俺が初めて恋をする話

ハンバーグ

俺とあの娘

 小学生6年の9月...


 楽しい学校生活を送っていた中、楽しみにしていた修学旅行が近づいてきた。


 俺のクラスは修学旅行のレクの時、劇のようなものをやろう!と話し合っていた。


 そしたら読者感想文が特技で、歴史が得意な俺、土佐信二と、ある1人の女の子が台本を書くことになったのだ。


その子の名前は本田遥という。歴史が好きで、読書が得意らしくて立候補したらしい


 別に女子と話すのが苦手なわけでも、そのこが嫌いな訳でも無かったから、何ともおもっていなかった。この時は


 その女子は言った。


「鎌倉行くんだし、鎌倉時代をモチーフにしようよ」


 確かにその通りだ。


その後、その時代にあったエピソードなどを話して、その子がまとめて二人で添削する


 6割ほど書き終わった時、彼女は体調を崩し、俺は1人で書いた。


 先生に誰かとやらなくて大丈夫?と言われたが、結構余裕もって終わるだろうから言いかなって感じだったので断る


 彼女が休んでから3日たつ。だいたいのストーリーは決めてたからほぼ終わる


 次の日彼女は学校に来た。


そして笑顔で一言言った


「ありがとう」


 俺はこの一言を聞くためだけに頑張って来たんだ、そう思えた。その一言がすごく嬉しかった


単純だとか、チョロいとか、そう思われることは有るだろう


だが、恋のきっかけ何てそんなものだろう


ちょっとしたことで人を好きになり、話したいと思って、消極的か積極的かは人によるが

何かしらの行動に移す


それが実ったり実らなかったりする。


お礼を言われたあと、ちょっとフリーズしたが、彼女に台本を渡して読んだもらった


「結構面白いね、授業で聞いたエピソードとそうじゃないの混ざってて、詳しい人もそうでない人も楽しめそう!」


あ、やっぱり可愛い


「そ、そうかな?褒めて貰えるのは嬉しい」


「うん、もうほぼ直さなくて良さそうだね。信二って文章書く才能有るかもね」


ただ、字は汚いからこのまま台本には出来なそうと言うことを遠回しに伝えてくれた


「全部やってくれちゃったし、私が聖書しておくよ」


「じゃあ、頼もうかな?」


任せて!と元気良く笑顔で伝えてくれた


昼休みが10分ぐらい余ったので、少し外に出てみた


「....まぶし」


朝の登校時よりも明るく、青い空を見上げながらそう呟いた

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