【フワーデ図鑑】クロウルス・マカブリス
【妖異の名前】クロウルス・マカブリス (Craulus Macabris)
【別名・通称】墓守の甲虫、魂喰らいの王、漆黒のクロウルス
【概要】
クロウルス・マカブリスは、古代遺跡や地下の巨大墓所、地底湖の近くなどに生息する甲虫型の妖異です。霊的なエネルギーが溜まりやすい場所に集まる傾向があり、そこで「魂の狩り」を行っていると云われています。クロウルスの周囲には、多くの小型甲虫やカビ、苔が繁茂しており、彼の支配する特異な生態系が形成されています。
【画像】
https://kakuyomu.jp/users/teikokuyouitaisakukyoku/news/16818093088383135140
【外見】
クロウルス・マカブリスは、人間の大人の背丈ほどの大きさで、漆黒に輝く甲殻で覆われています。甲羅や身体には幾何学模様が彫り込まれており、暗闇で見ると模様が微かに光り、魔力耐性のある観察者に対しても眩暈や幻覚などの症状を引き起こします。頭部はアリに近いようにも見えます。その目には紋様が浮き上がり、頭部の触角が不気味にうごめいて周囲の魔力や魂の痕跡を探知します。
顎は硬い石も容易に噛み砕き、対象の生命力や魔力を吸い上げるために用いられます。前脚に鋭い爪が備わっており強力な攻撃で、犠牲者の命を奪います。
【特徴】
クロウルス・マカブリスは、捕らえた生物の魂を吸い取る能力を持ち、その生物の知識や記憶を取り込むことができると云われています。吸収された魂はクロウルスの甲羅に定着し、模様として浮かび上がります。この模様は呪符のような役割も果たし、彼に近づく敵を遠ざける効果があるとされています。
また体内で生成される黒い霧を放出することで、周囲の生物の体力を奪い、呪われた病をもたらします。この霧は特定の呪文や魔具でなければ払い除けることが難しく、病に侵された者は重い疲労感に襲われ、幻覚を見るようになります。
クロウルスは自らの命を延ばすため、定期的に「殻脱ぎ」を行います。殻を脱ぐごとに新たな模様が浮かび、過去に吸収した魂の記憶や力を失いますが、その分新しい魂をより強力に吸収できるようになります。彼の寿命は実質的に無限とされます。
高度な修練を積んだ魔術師であれば、このとき放置された殻から魂の記憶を読み取り、また力を得ることができると信じられています。そのためトレジャーハンターや冒険者からは価値ある宝物と考えられています。
この実体は低く唸るような振動音で近くの甲虫や昆虫類を操り、命令を伝えることが可能です。こうして呼び寄せられた昆虫の群れは侵入者に襲いかかり、犠牲者をクロウルスのための「生け贄」に捧げます。
【弱点】
クロウルス・マカブリスは強力な妖異ではありますが、「太陽の光」に弱いとされています。昼間や強い光の元ではその動きが鈍り、特殊な能力が封じられてしまいます。また、硬い甲殻に打撃を与えるには、精霊力を帯びた武器が必要です。通常の物理攻撃では腹部を狙う必要がありますが、素早い動きと8本の脚に邪魔されることでしょう。
【伝説】
クロウルス・マカブリスは、古代の王が死後においても己の力を保つために魔術で作り上げた存在であるとされています。伝説では、王は死を恐れるあまり、魂を喰らう邪悪な秘術を学んだ魔術師を集め研究させた結果、クロウルスが生み出されたのだと伝わっています。王が消え去った今でも、クロウルスは彼の墓所で生け贄を求め続け、侵入者の魂を次々と取り込んでいると言われています。
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