【フワーデ図鑑】クリプトネミア

【名称】クリプトネミア


【外観】 https://kakuyomu.jp/users/teikokuyouitaisakukyoku/news/16817330668609806799


【概要】

 クリプトネミアは、古い遺跡に巣食う妖異です。蜥蜴人の姿をしており、その体は漆黒の鱗で覆われています。鋭い爪と牙を持ち、眼は赤く輝いています。鎧を身に着けていますが、その背中からは鋭い棘が生え出ています。


 クリプトネミアは神話に登場する神秘的な存在で、人々の悪夢を喰らいながら生きていると信じられています。彼らは古代文献においては、邪悪な心を持つ者の夢に現れて悪事をそそのかすと記されています。


 無名都市で発見されたというシャリーギ・ン石板には、クリプトネミアによって一国の人々が一斉に悪夢に苛まれ、精神を病んでしまった事件が刻まれています。


 石板ではクリプトネミアを撃退するには、純粋な心を持つ者が神々への祈りを捧げ、神性真言を唱えることが効果的であると記されています。またクリプトネミアに関する民話の中には、クリプトネミアは真実を語る者の前では力を失うとも言われています。


 以下にそうした民話のひとつを紹介します。


【寓話】

クリプトネミアの起源


 昔々、遥か古代の時代に、力強くも邪悪な魔族のリザードマンがいました。彼の名はザンドロス。ザンドロスは非常に優れた戦士であり、魔法使いでもありましたが、彼の心は欲望と権力欲で満たされていました。


 ザンドロスは自らの力を増すために、古代の禁断の儀式に手を出しました。彼は神々の領域を冒涜し、その禁断の力を手に入れようとしたのです。しかし、その行為は神々の怒りを買いました。


 神々はザンドロスの傲慢さと邪悪な野望を罰するために、彼を恐ろしい妖異、クリプトネミアに変えることにしました。彼の姿は蜥蜴人の怪物に変わり、永遠にその姿を保つ呪いをかけられました。


 この呪いによって、彼は人の心を失い、月が見える間だけ動くことができる恐ろしい存在となり果てました。彼が美味と感じるものは人々の悪夢のみとなり、生贄たちの恐怖を味わっている間だけ、人間だった頃の記憶を取り戻すことができました。今では朽ち果てた古代遺跡に潜み、迷い込んだ人々を恐怖に陥れることで、かつての自分を思い出させると言われています。


【補遺】

 数多く存在するクリプトネミアの伝承の中には、クリプトネミアが知性と良識を備え、迷い人たちに道を教えて助けたとされるものもあるようです。


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