10話 アイツの秘密そして・・・
俺は裏カジノの一件からうまくアイツから逃げれた唯一の男だ。今日は地獄の落し蓋と言われてる神楽坂文範について教えよう。
アイツはある日突然現れた。経歴こそ謎に包まれているが、とにかく外道や司法の裁きをから上手く逃れたやつを徹底的に裁くのがアイツの生業。その情報源は凄まじく、相手の経歴なんかをすべて調べ上げちまうんだ。
相棒にいるジェイクという男は、元殺し屋で腕も超一流である。だけど神楽坂と出会ってからは神楽坂の相棒として努める。どうやら神楽坂の凄さに惚れこんだらしい。
だけど、神楽坂は外道がいる限りまたいつでも襲ってくる。ありとあらゆる拷問の知識を活かし、外道を屠る。
地獄の落し蓋と言われたのは、神楽坂が外道を襲ったら蓋を閉められたように絶対に逃れることが出来ないからまさに地獄。そこから誰かが地獄の落し蓋と名付けるようになり、俺たちにもそれが伝わってきている。
俺は今日でこの話は最後にしようと思っている。流石に神楽坂とは関わり合いたくねぇ。とりあえず殺さなければ襲ってこないはず。ただそんなヤツがこの世に存在するという事だ。
神楽坂がどんな方法で外道と接触してくるかは様々である。例えばニュースからだとか、あるいは依頼という手段もある。時には聞き込みもしている。とにかく人脈が凄い。浮浪者もその情報源に入っているからな。正直怖い。
どんな生き方しても基本は自由だ。ただ外道のような生き方だけはしないほうが賢明だ。襲われて神楽坂に狙われたら終わりだろう。もう苦しみながら死ぬしかない。そうならないためにも全うに生きる事を勧める。
狙われたら最後、それが地獄の落し蓋。
−第1章完−
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