地獄の落し蓋

katsumi1979

第1章 外道の粛清

第1話 結婚詐欺師

女なんてみんなバカばかりだ。俺の容姿と話術をもってさえすれば簡単にヤレるし、金も手に入る。

今日俺は結婚相談所に申し込み、金を得るために獲物を探している。


そしてここでデカイ金額を得るためでもある。そう、女の恋愛感情を利用して金を得る方法と言っても過言ではない。

騙したやつが悪い?違うな騙される奴が悪いのさ。それだけ女が脳タリンってことさ。


さてとそろそろ本題へ移ろう。

俺はまず手始めに女とメールを始めた。

女の名前は理沙りさすぐに会いたいとのメールを始めた。そして会う日までこぎつけることが出来た。まずはお互い二人きりで会って俺に好印象持たせることにした。ちなみに良く聞かれる好印象の持たせ方というのは視覚情報、聴覚情報つまり身だしなみ、表情、口調、声の大きさなどといったものだよ。これが決まるとだいたい上手く進む。


「とても真面目そうな方ですね」

「ありがとうございます」


そして俺は車を出し理沙を連れて行き、まずは相談する。この辺はメールで最初から計画内に入ってるので大丈夫だ。


「行きたい場所ある?」

そう俺が問うと女は

「お腹すいたからどこかで食べたいな」

「わかったいいよ」


そう言い、俺は連れて行った。そこでお互い話しているうちに向こうは好意を示してきた。それを繰り返して数ヶ月という月日が経過し、そろそろ俺も頃合いだなと思い始め少々胡散臭い話を始めた。


「理沙、お願いがあるんだ」


俺は表情を曇らせて言い、今流行りの感染で会社が傾き、そしてクビになり、次の就職先が決まるまでお金を貸してほしいと言った。普通ならこんな胡散臭そうな話は気づかないわけがないだろう。だが、結婚まで考えている大事な人と思われれば案外これが上手くいく。


そして最初は少額そして徐々に金額を大きくしてゆく。そうして絞り取ってやった金は総額500万近く受け取った後に俺は突然と姿を消すことにした。


◆◆◆


ところがある日、状況が一変する出来事が俺の身に降りかかる。

俺の前に一人の男が現れる。痩せ型で身長180cmくらいだろうか?随分と妙に落ち着いた雰囲気を持つ男。


「おい外道、結婚詐欺しただろ?」

と、唐突に俺にその男は言う。

「どこにそんな証拠が?」

と、俺が言うとその男からは写真からその時の俺が言った音声までなんと持っていた。

「あの女!いつの間に‥‥!」


と俺は言い、その男に殴りかかった。ところが俺がその手を伸び切ったところを素早く捕らえられ、体勢が崩れてしまい、仰向けのような形に寝転んでしまい俺はその男に手を伸ばした方向の逆側に腕をへし折られた!


「うぎゃあぁぁぁぁぁ!腕がぁぁぁぁぁ!!!」


という断末魔のもと俺は目隠しをされ、車に押し込まれどこかに連れてかれた。


そして目隠しを外され、着いた先はどこかの地下室のようなところ。両手両足を縛られた状態で仰向けに寝かされていた。そして男はこう言ってきた。


「外道よ、人を騙しておいて悪いとは思わんのか?」


と言われたが俺はこう言い返してやった。


「あぁ!こっちはあの女に夢みさせてやったんだよ!その対価を貰うのは当然だろうが!」

「ほぉ~、夢ねぇだったらこっちも夢みさせてやるよ」


そう言われ、何やら金属製の棒をヤツは持ってきた。先端が丸く穴があいているそこから熱気のようなものを感じる。


「何だよそれは!」


「慌てるな分かるさすぐに」


そう言われ、その男が金属製の棒を俺の顔に近づけ手を軽く振ると液体が飛び出してきた。


「ぐぁぁぁぁぁぁ!」


俺は肉が焼ける匂いと共に悲鳴を上げた。


「この液体には特殊に加工してあってな、1000度近くの温度が顔に降りかかったのだよ。それで問うが外道よ、今まで苦しめた女性たちに悪いとは?」

「はい!思います!悪かったです償いますから助けて下さい!」


と俺が必死で懇願するとその男は


「ならば、その汚い命を持って償え!」

と、言われ棒を振り今度は液体は目にかかった。


「うわぁーーー!目が目がァ!」


俺はその後数時間にも及び全身に同じような事をされた。


一体あの男は何者なんだ!俺は男の正体も何も知らないまま絶命した。


−続く−











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