霊能探偵(見習い)

暗黒騎士ハイダークネス

意外と物理も効くらしい


第六感


 人間には「五感」、いわゆる「味覚」「聴覚」「嗅覚」「視覚」「触覚」がある。

 そして、それ以上の感覚、特異的に何かしらをみえてしまう5感以上の感覚が人間には存在する。

 そのような感覚を霊感、いわゆる第六感と呼ぶ。

 ほとんどの人にはそのような感覚は存在しない。

 だが、霊感いうものが生まれながらに備わってしまっている者。もしくは何かしらの特異現象に巻き込まれ、後天的にその力を満ちつけてしまった人がいる。


 そのようなモノたちを人は、魔女、仙人、呪術師、巫女、陰陽師などと呼んだ。


 だが、時代とともにそのモノたちは表舞台から姿を消していったのだ。






「まぁ・・・なんだ、秘密組織だよな、今のところは」


 現代になって、目に見える神秘は現代社会からは減少していた。

 というもテレビでは『胡散臭い』『どうせテレビのヤラセ』『顔で売る似非霊能力者』とあいつらマジでクソ、こほん、非特異者からの心のない声や、社会の目などが関係し、ひっそりと霊能力者という看板を置いてた。

 表向きは探偵、周囲の地主などというものに置き換わっていった。

 裏ではしっかりと相互補助会のようなお互いを支援できるような組織はしっかりと作られている。

 表社会の上に立つ人間には1回しっかりと霊障・・・いわゆる、科学では説明できない体験をしてもらい、恐怖を心に刻み付けておくのだ。

 そうして、組織を運営しやすいように協力してもらっているのだ。



「こほん、まぁ・・・こっちはあるってのがわかっているが、かわいそうなサルどもはそれが見えない、だから、存在しないと言ってるわけだ。」


 そういう男は廃ビルの一室でチョークで壁に陣を書きながら、後ろの袴を着ている二人に向かって、話をしている。


「あるもんはあるんだし、あるんだわ~。あ、そうだそうだ、一応規則でな、授業で習っているとは思うが、見えないことをいいことに霊を犯罪に使うなよ。同業者に持ってかれると一発でバレるからな。地獄のような部署に派遣されて大体は死ぬ」 


 そんなことくらい知ってるわのような冷たい目線が二人から男に向けられる。


「そんな常識を疑うような目で見るなよ・・・規則って言ってるだろ、規則って・・・はぁーなんで俺みたいな下っ端にこんなことになるのかねぇ~」


 通常ではありえない・・・名家の出でも、名門主席出身の出世街道を歩いているエリートでもなく、俺みたいな出来立て2年の一般人上がりの霊能力者に子供を任せるかね。さて、簡易帰還の陣も書いたし、行くか。


「さて、今から異界に入るが、何があっても不用意に触れるな、不必要な声を出すな、はぐれるな、それを守れないやつの命は保証しない」


 コンクリートは裂けたその空間の先には異界が広がっていた。

 現代社会ではありえない都市の真ん中に一面の草原、幻想的な原風景が広がっていた。 


 風に吹かれて、ふわふわ~と風に流されている毛玉が見えた。


「こいつか・・・これはもふもふだ・・・正式名称は・・・なんだっけか、夢綿毛みたいな感じの名前だったかな・・・声出してもいいぞ」


「ケセランパサランです」


 一人の少女がそう答える。


「こいつらは幸せなんて呼ばねぇよ。まぁ、これは安全だから許可したが、名前を読んだらいきなり敵対的になるやつもいるから、ちゃんと記憶しておけよ」


 こいつらがいるということはここは現実じゃなくて、異界なんだ・・・意味不明な生物が多い中を幸せ~なんて感じられるわけないだろう馬鹿か。


「排除しますか?」


 お札が入りつけられている銃の照準を毛玉に合わせながら、少年がそう尋ねてくるが・・


「こういうのはほっといていい。弾の無駄だ。それにこれは中立存在だ、攻撃性もない。むやみに手を出して、攻撃性を持たせるほうが問題だからな」


 なんのせいでこいつらが攻撃性が芽生えるかなんてわからん。だから、何もしない現状維持が一番だ。


 目的のメガネをかけた人間が振り向く前に全力で走って、飛び蹴り。


「幽霊・・・いわゆる、ただの肉体のない人間だ、このように退治する」


 清めの塩を塗った足で蹴る。相手は消滅する。


 わけのわからない人を見る4つの目。。。。


 ワタシ霊能力者歴2年・・・仕方ないじゃない。。。


「「・・・」」


「・・・よーし、行くぞー」


 冷たい目線を二人から向けられた気がする。そんな専門知識なんてねぇもん!師匠が用意してくれた名前と対処法の本しか熟読しかしてねぇよ!!


 この日は幽霊を5体飛び蹴りをして、除霊した。

 体験学習は1週間あるらしいです・・・ハハハ、マジ?

 こうして、霊能力者歴2年の俺と、新米霊能力者二人の物語が始まったり、始まらなかったり?するのである。





 銃カッコよかったな・・・持てないかな~~持てないだろうな。

 唯一相談できそうな師匠に電話して聞いてみた。

 案の定、師匠に相談したけど、持てませんでした。

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