世界最凶の異常者〜勇者パーティを追放された僕の職業<異常者>が最強だったので成り上がります〜
うめのう!
鬼人編
パーティ追放
僕は、勇者パーティのリーダーであるリーベルトに呼び出されていた
「アベル、お前はもう用済みだ。このパーティから出ていけ」
パーティハウスのリーベルトの部屋に入った瞬間にそう言われた
「………え?なんで急にそんなこと………」
「急にじゃない。それに、ちゃんとした理由もある。それはお前が荷物持ちしか出来ないカスだからだ!」
「それでもいいって言ったじゃないですか……それに!他のパーティメンバーは納得してるんですか?」
「当たり前だ。3人とも裏じゃお前のこと煙たがってたからなぁ」
………そうか……いつも優しくしてくれた聖女のマリアさん。態度はキツい時もあるが、いつも俺の事を心配してくれる聖騎士のティファーナさん。そして、同じ村出身の幼馴染で、賢者のサリー
あの3人も納得したのか………
「そ、そういう訳だから明日にはこの街から出ていけ!」
悔しい………だが、何も言い返せない
僕には力がない。力がないと何もやり返せない。それがこの業界のルールだ
僕は半分開いたままだったドアを閉じる
そのまま自分の部屋にもどる
部屋といっても4畳ほどで、とても勇者パーティのハウスとは思えない広さだ
部屋に戻り、荷物を纏める
まぁ、今までコツコツ貯めてきた貯金と、短剣。衣服類だけだ
このハウスに他のメンバーが居ないか確認したが、今日は週一で行われる女子会の日だ
それに、もし居たとしても傷付くだけだ
僕はパーティハウスを静かに出て、とぼとぼと歩いていた
これからどうしよう…特に手が器用なわけでも力が強いわけでもないから冒険者として薬草採取だけで生きていくしかないのかな…
……とりあえずギルドに行って依頼を受けよう。まだ日は高いし、今の貯蓄じゃ宿も取れない
――――――――――――――――――――
カランカラン
ドアに付いたベルが鳴る
昼から酒を飲んでいる屈強な男たちは、アベルの落ち込んだ様子を見て、誰が声を掛けようか悩んでいる
アベルは持ち前の素直さや、人当たりの良さから、このようなおっさん達に好かれている
「………みなさん、こんにちは」
男のひとりが答える
「あ、ああ。…ところで、どうしてそんなシケたツラしてんだ?」
「あっ、ははっ………パーティを…追放されたんです。いやぁ、参りましたよ」
聞いた男は気まずそうな顔をしながら
「そ、そうか……すまねぇ」
「いえ、僕が追放された理由は真っ当な理由でしたから…では、失礼します」
再び影を落としたその姿に、男たちは何も言えなかった
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