異世界転生した俺のムスコが巨大過ぎる件

@tetunoisi

第0話 プロローグ

いつもと変わらない日だった。

いつもと変わらず夕方に起きて、PCと向き合い、朝家族が起きると同時に眠りにつく。

大学を卒業してからはや4年、弟は公務員として安定した職につき、家族の中でお荷物となった俺はそんな現実から目を背けて今日も床に伏した。

「おーい、起きろー」

「ん?」

不思議に思った。家族とはもう半年ほど話していない。両親もまるで俺の事を忘れるように、目を背けるように過ごしていた。そんな状態でわざわざ俺の事を起こしに来るなんて、だいぶ珍しい。

「そんな格好してたら風邪ひくよー」

目を開けると空が見えた。青く澄んだ綺麗な空が。

年中家にいる俺が決して見ることの無い空が。

「お兄さん、だいぶ飲んだみたいだね」

「あー、そーだな」

俺の意識とは別に口が動く。

「それより、ここは何処だ?」

初めて口にした言葉はとても単純でかつ、俺が読み漁っていたラノベの主人公の第一声と同じものだった。

「ラノハ王国だよ」

聞いたことない国名にも驚くことはせず、すんなりと受け入れることが出来たのはここ4年の賜物だろう。以外にも驚きはしなかった。むしろ嬉しかった。とうとう異世界に転生することができたのだ。

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