美少女からの提案

 理央ちゃんの提案。


「それは…恋人のフリ、キスまでオーケー作

 戦です」

 …と。

 

 えっ⁉︎

 キスまでオーケー⁉︎

 …う〜ん。

 それはヤバくないか⁉︎

 キスだぞ⁉︎

 いいのか⁇

 オレと⁉︎

 

「あの、理央ちゃん。オレとキスしてもいい

 の⁈」

「はい。」

 顔を赤らめながら答える理央ちゃん。

 

 ーマジかー…ー

 オレは、したいよ。

 もちろん好きだししたいっすよ⁉︎

 でも…

 んー…。

 理央ちゃん…、オレの事好きだったりすん

 のかな⁉︎

 嫌ならこんな事提案してこなくね⁉︎

 これって両思いなんじゃね⁉︎

 

「理央ちゃん、フリでキスまでオーケー作戦

 ってさ、いつキスするとか具体的にプラン

 あったりする?」

「えっ、私は…いつでも…。」

 いつでも⁉︎

 クソー。

 なんでもっと早くに気づかなかったんだ!

 鈍感男!

 オレの意気地なし‼︎

 こんなに、理央ちゃんを待たせるなんて‼︎

 しかも理央ちゃんにおねだりさせるなんて、

 なんて情けねー!

「理央ちゃん」

「は…はい」

 顔を上げた理央ちゃんにオレはキスを優し

 くした。

 

 ンフクッ

 理央ちゃんがかわいい声を出したから、オ

 レは、そのまま理央ちゃんを抱きしめた。

 理央ちゃんは、抱きしめられたままオレに

 こう言った。

「キスまでオーケー作戦…受け入れてくれた

 って思ってもいいのかな…?」って。

 だからオレは、

「うん。受け入れた。だからこれからは容赦

 なくするかもよ?」って言いながらまた理

 央ちゃんにキスをした。

 すると理央ちゃん。

 ‼︎

「良夜くん、ありがとう」

 と言い、今度は理央ちゃんからキスをして

 くれた‼︎

 

 うおー…⁉︎

 マジですかー⁉︎

 クッ…

 もう最高っす。

 

 次の日

 理央ちゃんにしつこくしてくる男どもを黙

 らす作戦開始‼︎

 オレと理央ちゃんは、廊下でイチャイチャ。

 しかし‼︎

 久々のモテ男くんが登場。

「あれー、お二人さん付き合ってるフリだっ

 たんでしょ〜?ねぇ〜?実際にはどうなの

 よー?」

 なんて聞いてきた。

 だからオレはすかさず、

「フリじゃねーよ。オレたちほんとに付き合

 ってるよ」

 って言いながら理央ちゃんにそっと壁ドン

 しながらキスをした。

 するとモテ男くん。

「うわー、引くわー」

 って言いながら去って行った。

 そしてそれ以降理央ちゃんがしつこくされ

 る事もなくなった。

 

 でもやっぱり人前で壁ドンとかキスとか…

 めっちゃ恥ずかしいよー‼︎

 でも、あれは理央ちゃんを守るためだった

 わけだし、仕方ない。

 

 いろんなハプニングがあったけどいつのま

 にか一年が過ぎた。

 そして高校二年生になった。

 オレたちは、相変わらずイチャイチャさせ

 てもらっている…んだけど、理央ちゃんの

 クラスになんと、モテ男くんがいるのであ

 った。


 しかもモテ男くん…廊下側の一番後ろの席

 なんだよな。

 だから、理央ちゃんのところに行くと必ず

 モテ男くんが…

 だから、ここは開き直って

「ウッス!」ってみずからモテ男くんに挨拶

 してみた。

 するとモテ男くん…。

「りーおちゃん、彼氏きてるぞー」

 って呼んでくれた。

「あ、わりい。ありがとな」

 モテ男くんにお礼を言った。

「フッ…安心しろ。もう理央ちゃん狙ってね

 ーから。あんなキス目の前でされたらな」

 って言いながらモテ男くんが笑った。

 ハハハ…。

 でも、なんだかんだでモテ男くんっていい

 奴なのかもしれない。

 それからは、すれ違うたびにモテ男くんに

 ウッスって言っていたら、自然と向こうか

 らも挨拶してくれるようになった。

 そして、オレはモテ男くんをもうモテ男く

 んと呼ばずに杉もっちゃんと呼んでいる。

 すっかり友達になってよく恋の相談を受け

 たりしている。

 

 そんな様子をいつも見ていた理央ちゃん。

 良夜くんは、なんだかみんなをいい感じに

 変えてしまうような力があるねって微笑ん

 だ。

 オレにはそんな力ないっす…。

 ただみんながいい人なんだろうとオレは心

 の中で思った。

 

 そんな平和な毎日を過ごしていたのだけれ

 ど…

 

 ある日理央ちゃんがオレの部屋に訪問して

 きた。

 いつも通りはーいって言って振り向くと…

 

 ⁉︎   ⁉︎   ⁉︎

 

 ええぇエ〜⁉︎

 

 理央ちゃん⁉︎

 …理央ちゃんがまさかの…まさかの格好で

 登場してきたじゃないか。

 なんなんすか⁉︎

「ヤベー、可愛すぎ」

 思わず心の声もれまくりになってしまった。

 

 理央ちゃんは、なぜそんな格好で現れたん

 だろうか…⁈

 

 でもかわいい。とにかくかわいいのであっ

 た。

 

 

 どんな格好かというと…

 それは…

 

 続く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る